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1995 年度 実績報告書

植物病原糸状菌の染色体構造変異に関する細胞遺伝学的解析技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 07660059
研究種目

一般研究(C)

研究機関岡山大学

研究代表者

多賀 正節  岡山大学, 理学部, 助教授 (80236372)

研究分担者 村田 稔  岡山大学, 資源生物科学研究所, 助教授 (20166292)
キーワード植物病原菌 / 糸状菌 / 細胞遺伝学 / 染色体
研究概要

本年度はFusarium solaniとBotrytis cinereaの2菌を用い、以下の成果を得た。
1.パルスフィールド電気泳動(PFGE)による染色体DNAの分離と抽出
F.solaniについて、プロトプラストの作製、泳動条件等PFGEに関する実験条件を検討し、5〜6Mb以下の染色体の分離に関して広範囲の菌株(世界各地から収集した約40菌株)に適用でき、かつ高解像の分離をもたらす条件を見いだした。また、約2Mb以下の染色体を短時間で高解像に分離する条件も確立した。B.cinereaについては、染色体DNAバンドを出現させることはできたが、未だ最適条件は見い出していない。PFGEで分離したDNAの抽出に関しては、NaIによるアガロース可溶化法、あるいはアガラーゼによる純化を試みたが、十分量のDNAを回収するに至らず、今後の検討が必要である。
2.染色体特異的プローブによるPFGEバンドの同定
rDNA、テロメア配列を非放射性の標識(DIG)をした後、PFGEで分離したF.solaniの染色体DNAバンドに対してサザンハイプロダイゼーションを行い、rDNAが5〜6Mb以上のサイズの染色体上に存在すること、1Mb以下のミニ染色体も一般的なテロメア配列を有することを明らかにした。
3.蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)による染色体解析
プローブのrDNA、テロメア配列、B染色体特異的コスミドクローン、全DNAをニックトランスレーション法によりDIGあるいはビオチン標識し、主にF.solaniを対象にしてFISHを行った。テロメア配列を除くプローブで好結果が得られ、FISHによる特定染色体の同定が可能であった。特に、顕微鏡下でのB染色体の同定は菌類では初めての成功例である。また、これらの実験を通して単色・多色FISHや染色体ペインティング等FISHの主要技術を確立することができた。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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