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1996 年度 研究成果報告書概要

鉄欠乏オオムギ根におけるムギネ酸類の生合成経路とその酸素の精製

研究課題

研究課題/領域番号 07660075
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 植物栄養学・土壌学
研究機関岩手大学

研究代表者

河合 成直  岩手大学, 農学部, 助教授 (80161264)

研究期間 (年度) 1995 – 1996
キーワードムギネ酸 / 生合成経路 / グルコース / メチオニン / ホモセリン / グリセロール / イオウ代謝 / 鉄欠乏
研究概要

本研究は 鉄欠乏条件下でイネ科植物の根より分泌され根圏の鉄を可溶化吸収する鉄輸送活性物質ムギネ酸類の生合成経路の解明を目指したものである。
最初にグルコースからムギネ酸への生合成経路を調べる実験において^<14>C-グルコースが急速にムギネ酸類へ合成され、その速度はTCA回路の有機酸類やタンパク合成アミノ酸と同程度以上であることが示された。また、炭素の放射性同位体^<14>C又は、安定同位体^<13>Cの標識位置を変えたグルコースの根への投与実験の結果、グルコースの6つの炭素いずれもムギネ酸分子に取り込まれることが示された。
また^<14>C-ホモセリンの投与実験の結果は、ホモセリンがムギネ酸の前駆体ではないことを示唆した。さらに、イオウ代謝とムギネ酸生合成の関係を調べる実験において、グルコースはホモセリンを経由せずメチオニンとなりムギネ酸に合成されることが示唆された。これらの研究過程でグリセロールが速やかにムギネ酸へ変換されることを把握できたことは有意義であった。代謝阻害剤を用いた実験において、DTNB、PCMB、βシアノアラニンがメチオンの^<14>Cのムギネ酸への取り込みを促進するという興味深い知見も得た。
酸素生成の前段階として鉄欠乏オオムギ根の酵素阻抽出液(無細胞抽出系)を調製し、代謝実験を行った。その結果、ホモシステインが無細胞抽出系でメチオニンの^<14>Cのムギネ酸への取り込みを強く抑制するとの結果を得た。このことはホモシステインがムギネ酸合成系に対しメチオニンのアナログとして拮抗阻害する可能性を示唆している。これは、今後の酵素精製の際に利用しうる有益な知見である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Shigenao Kawai: "Rapid incorporation ^<14>C of glucose into phytosiderophore in iron-deficient barley roots." Soil sci. Plant Nutr.43. 75-84 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 河合成直: "農業技術体系 第1巻 土壌肥料編追録7号" 農山漁村文化協会編集部, 6 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Shigenao Kawai: "Rapid incorporation of ^<14>C glucose into phytosiderophore in iron-deficient barley roots." Soil Sci.Plant Nutr.43 (in press). (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-09  

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