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1997 年度 研究成果報告書概要

イネ篩管内での情報段たつ機構の解明-篩管内C_a依存を中心としてプロティキナーゼのクローニング

研究課題

研究課題/領域番号 07660079
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 植物栄養学・土壌学
研究機関東京大学

研究代表者

林 浩昭  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (60180973)

研究期間 (年度) 1995 – 1997
キーワード篩管 / イネ / CDPK / PHLOEM SAP / RICE PLANTS
研究概要

植物は外界からの刺激に反応し、その情報を他の部位に伝えるが、このような各器官間の情報の長距離輸送は中として篩管を通じて行われると考えられている。篩管は情報長距離輸送の場として重要であるが、その場合形態学的に篩部要素.伴細胞複合体は他の細胞とは原形質連絡がないことを考慮する必要がある。このことのため、植物においても、感知された情報が篩管内に到達するためには、細胞膜を介した情報のやりとりが起こっており,細胞目を介した情報の伝達には、Caイオンやプロテインキナーゼが関与していることが考えられた。本研究の目的は,篩管内に存在するCa依存性プロテインキナーゼの遺伝子を単離し、その発現調節機構を明らかにすること、および得られた遺伝子(cDNA)を篩部特異的プロモーターにつないだキメラ遺伝子を用いた形質転換植物を作成し、植物の光応答性の変化を調べることである。
CDPK遺伝子の単離はRT-PCRを用いる方法で行う。すでにイネで発現するCa依存性プロテインキナーゼ遺伝子がクローニングされており,得られた遺伝子配列より相同性の高い領域が見いだされている。この部分をもとにプライマーを合成し、PCR反応により遺伝子断片の単離を行った。又、既にシロイッヌナズナより得られていたCDPKをCaに対する反応性の異なるcDNAおよびイネより得られたCDPKを篩部特異的プロモーターの下流に挿入したイネ形質転換用ベクターを作成し、アクロバクテリウムを通じてイネに導入した。また、すでにイネでしられていたCDPK遺伝子の発現を篩部特異的にに抑えた形質転換イネも作成した.現在まで少なくとも6個体の形質転換植物が得られており、環境応答の違いを確認中である.篩管ないには少なくとも3種類のCDPKが存在すると考えているが、新たにCDPKを単離するために、RACE法によるイネの新たなCDPK遺伝子の単離を、イネ維管束より調整したmRNAを鋳型にして行い、新たなCDPK候補を見い出している.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Ishiwatari et al.: "Rice Phloem Thioredoxinh hao the capacity to mediate its own cell to cell transport through plasomodesomator" Planta in press. (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Hayashi et al: "Detection and characterization of nitrogon airculation tjrpigj the siene fubes and xu;e, uesselo of roce plants" Plant & Soil. 196. 233-237 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 林 浩昭: "篩管転流機構解明のための分子生物学的アプローチ" 日本土壌肥料学会誌. 68. 462-466 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 石渡ら: "植物篩管中に存在するタンパク質機能とその由来" 化学と生物. 35. 798-400 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Watanabe et al.: "Internal Gln/Glu ratio as a potential regulatory parameter for the expression of a cytosolic glutamine synthetase gene of radish in cultured cslls." Plant and Cell Physiol.38. 1000-1006 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Hiroaki HAYASHI,Yoshihisa OKADA,Hironori MANO,Tamikazu KUME,Shinpei MATSUHASHI,Noriko S-ISHIOKA,Hiroshi UCHIDA,and Mitsuo CHINO: "Detection and characterzation of nitrogen circulation through the sieve tubes xylem vessels of rice plants." Plant and Soil. 196. 233-237 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] A.Watanabe, N.takagi, H.Hayashi, M.Chino and A.Watanabe: "Internal Gln/Glu ratio as a potential regulatory parameter for the expression of a cytosolic glutamine synthetase gene of radish in cultured cells." Plant Cell Physilogy. 38(9). 1000-1006 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Yutaka ISHIWATARI,Toru FUJIWARA,K.C.McFarland, Keisuke NEMOTO,Hiroaki HAYASHI,Mitsuo CHINO and William J.Lucas: "Rice phloem thioredoxin h has the capacity to mediate its own cell-to-cell transport through plasmodesmata." Planta. (in press). (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-16  

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