1.リボソーム染色によるトマト青枯れ病細菌Burkholderia solanacearum細胞の検出:まず、B.solanacearumに特徴的なリボソーム遺伝子中の塩基配列をデータベースを利用して検索した。得られた配列に基づいて作成した染色用プローブについて、純粋培養菌体を用いて染色範囲を検討した結果、B.solanacearumを特異的に染色できた。また、トマト根面からも本細菌を染色・検出することができた。 2.トマト根圏におけるB.solanacearumの動態 (1)青枯れ病発病条件の検討:トマト連作圃場を含む数圃場の土壌について、B.solanacearumを土壌に接種した場合に発病性および発病抑止性がほぼ100%再現される土壌水分および温度条件を室内実験系において明らかにした。 (2)トマト根圏におけるB.solanacearumの動態:(1)で得られた発病型土壌および発病抑止型土壌においてトマトを栽培した場合のB.solanacearumの菌数変動を平板培養法により求めた。その結果、発病型土壌に比べて発病抑止型土壌では、根圏・根面、および根内においてB.solanacearumの増殖が抑制されていた。非根圏については両土壌で差は見られなかった。
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