研究概要 |
本研究はα-glucosidaseやエキソ型dextranaseの一次構造を明らかにし、活性発現に強く関与する残基を含む活性部位構造を解析することを目的とした。 1.テンサイα-glucosidaseについて。 本酵素の活性解離基-COO^-をCBEで修飾した。プロテアーゼ限定分解による修飾ペプチド断片をHPLCで分取し、活性部位およびその近傍の構造を-DGIWIDMNE-であると決定した。テンサイ培養細胞からcDNA libraryを構築し、上記断片に基づき合成したプロープを用いてアミノ酸913個のORFを含むcDNAクローンを単離した。この全一次構造は他起源α-glucosidaseと28.2〜54.3%の相同性を示した。 2.Brevibacterium fuscumのisomaltotrio-dextransaseについて。 Brevibacterium fuscumのゲノムより上記酵素をコードする遺伝子を単離した。推定されるアミノ酸は641であり、Arthrobacterのdextranaseと約80%の相同性が認められた。 また、本遺伝子の上流にはoligo-1,6-glucosidaseの、下流にはglucose kinaseと想定される遺伝子が連結していることが明らかになった。
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