研究課題/領域番号 |
07660150
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
駒井 三千夫 東北大学, 農学部, 助手 (80143022)
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研究分担者 |
伊藤 道子 東北大学, 農学部, 教務職員 (60250734)
古川 勇次 東北大学, 農学部, 教授 (60005626)
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キーワード | ビタミンK2 / メナキノン-4 / イソプレノイド / フィロキノン |
研究概要 |
【1】K_1投与後の各組織におけるK類の動態 成熟したConventionalのWistar系ラットにK欠乏食を9日間与えた後、24時間絶食してからK_1を経口投与(4mg/kg体重)して、時間を追って各組織中に増えたMK-4の動態をみた。その結果、肝臓中や血中でのMK-4の上昇はわずかであったが、むしろその他の組織、すなわち、膵臓、唾液腺、精巣、腎臓、心臓、脳では、MK-4量は大きく上昇した。血中ではこれらの組織における増加に伴った動きが全くみられなかったので、どこか特定の組織でMK-4が生成されて各組織に運ばれたのではなく、それぞれの組織にK_1から由来するMK-4が生成されたものと考えられた。また、凝固因子の生成の場である肝臓では、K_1からMK-4への変換能はかなり低いことがわかり、その他の組織で大きく増加したMK-4は、これまで知られている凝固因子の活性化などのよく知られている生理機能以外の未知の生理機能を有してしるものと推察され、新しい展開をみることができた。 【2】生体内におけるK_1からMK-4への変換に関するトレーサー実験 この項目については、イソプレノイド側鎖を^3Hで標識した[2,3-^3H]-K_1を用いたトレーサー実験をすでに行い、基本的な結果を得ている。すなわち、MK-4のイソプレノイド側鎖はK_1のイソプレノイド側鎖から由来するものではなくて、全く別のものから由来している可能性が高くなった。しかし、このイソプレノイド側鎖の組織内供給源に関する検討はまだ不充分であり、今後の詳細な検討が必要である。 なお、これまで世界的にもまだ証明されていない変換されたMK-4の同定をGC-MSやNMR分析により行い、現在ほぼMK-4であることを同定している。
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