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1996 年度 実績報告書

イソプレノイド側鎖の修飾が関係している臓器中メナキノン-4生成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 07660150
研究機関東北大学

研究代表者

駒井 三千夫  東北大学, 農学部, 助教授 (80143022)

研究分担者 伊藤 道子  東北大学, 農学部, 教務職員 (60250734)
古川 勇次  東北大学, 農学部, 教授 (60005626)
キーワードビタミンK / メナキノン-4 / ビタミンK_1 / イソプレノイド / ゲラニルゲラニル基 / ラット
研究概要

ラット生体内におけるK_1からメナキノン-4(MK-4)への変換に関するトレーサー実験(1)と、各臓器で生成するMK-4の単離・精製と同定に関する実験(2)を行い、以下の結果を得た。
(1)K_1からメナキノン-4(MK-4)への変換に関するトレーサー実験
^<14>C標識K_1(側鎖に標識したものとナフトキノン骨格に標識したものを別々に用いた)を用いたin vivoならびにin vitroの実験から、K_1からMK-4への変換は各組織において行われることと、K_1はそのイソプレン側鎖がはずれて一度K_3になってから別のイソプレン側鎖(ゲラニルゲラニル基)が付加すると考えられる結果が得られた。すなわち、K_1のイソプレン側鎖は3ヵ所が不飽和化されてそのままMK-4になるのではなく、各組織において一度K_3になったものにゲラニルゲラニル基が付加して生成される機構を明らかにすることができた。また、この変換能は肝臓でよりもむしろ他の臓器(膵臓、唾液腺、腎臓、精巣、脳、等)で高いことが示され、MK-4は肝臓における凝固因子としての作用の他に、多くの臓器においてこの他の未知の生理作用を発揮しているものと予測される。
(2)MK-4の巣離・精製と同定に関する実験
昨年度の結果からMK-4生成能が最も高いと考えられた膵臓(MK-4 を増やすためにK含有固型飼料を8日間与えた)を用いて、HPLCにおけるMK-4の画分を分取し、不純物(他の脂溶性ビタミン類)を取り除いた後、質量分析装置によって物質の同定を試みた。その結果、K_1を経口投与後に各臓器において増えるHPLC上でMK-4様物質であると予測された物質は、明らかにMK-4であることが初めて確認された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 山本竜太、駒井三千夫、他: "Menaquinone-4 accumuration in various tissues ofter an oral administration of phylloquinone in Wistar rats." J. Nutr. Sci. Vitaminol.43・(1). 133-143 (1997)

  • [文献書誌] 小嶋浩揮、駒井三千夫、他: "ビタミンK_1からMK-4への生体内変換メカニズムの解明" ビタミン. 70・(4). 192-192 (1996)

  • [文献書誌] 小嶋浩揮、駒井三千夫、他: "ビタミンK_1,K_3投与後のMK-4濃度の経時的変化" ビタミン. 70・(4). 192-192 (1996)

  • [文献書誌] 小嶋浩揮、駒井三千夫、他: "ビタミンK欠乏ラットにおけるK類の生理活性の比較" ビタミン. 69・(4). 260-260 (1995)

  • [文献書誌] IKAI, H., KOMAI, M. et al.: "Germfree Life : Its Arounding" Hashimoto, K. 編 (Sensu-Shuppan) (印刷中), 300 (1997)

  • [文献書誌] 駒井 三千夫: "ビタミンの事典(「腸内細菌によるビタミンKの産生」(分担))" 日本ビタミン学会編 (朝倉書店), 522 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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