研究課題/領域番号 |
07660208
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小野 拡邦 東京大学, 農学部, 助教授 (30261960)
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研究分担者 |
水町 浩 東京大学, 農学部, 教授 (40022165)
梶山 幹夫 東京大学, 農学部, 助手 (40191978)
竹村 彰夫 東京大学, 農学部, 助手 (50183455)
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キーワード | フェノール液化 / 接着剤 / 熱硬化性樹脂 |
研究概要 |
本年度は、フェノールによる酸触媒法液化物から高耐久性の木材用接着剤を創製するための基礎的知見を得ることを目標とした。 [フェノール化物のフェノール結合様式の決定]生成物の誘導体などのNMR分析により液化生成物は木材分解成分とフェノールが炭素-炭素結合をしたものであり、フェノール性水酸基は反応していないことが判明した。 [液化物の結合フェノール量の定量]液体クロマトグラムから生成物は高分子量ピーク群と未反応フェノールとの混合物であることが判明した。クロマトグラム上の未反応フェノールの分離が良好であったので、これを利用して配合フェノールから未反応フェノールを差し引くことで結合フェノール量を半定量的に測定できることが判明した。 [接着剤用樹脂合成のためのホルムアルデヒドと液化物との反応性]未反応フェノールを除去した液化物とホルムアルデヒドの反応を検討し、反応物が熱硬化性樹脂中間体となりうることを確認した。更に、生成物の最大ホルムアルデヒド反応量を決定した。 [最適反応温度の決定]上記の結果に示されるように液化生成物は高分子であることから、ホルムアルデヒドとの付加反応において縮合をなるべく押さえる必要性が生じた。そこで、反応温度を50〜60℃と通常のフェノール樹脂合成温度より低めに押さえて検討した結果、低温でも十分な付加反応が起きていることを確認した。
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