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1995 年度 実績報告書

圧電性、焦電性および強誘電性を示すセルロース誘導体の構造と物性

研究課題

研究課題/領域番号 07660214
研究種目

一般研究(C)

研究機関静岡大学

研究代表者

平井 信之  静岡大学, 農学部, 教授 (70023439)

研究分担者 伊達 宗宏  理化学研究所, 生体高分子物理学, 研究員 (50087409)
西田 友昭  静岡大学, 農学部, 助教授 (10252165)
鈴木 恭治  静岡大学, 農学部, 助教授 (00109133)
祖父江 信夫  静岡大学, 農学部, 教授 (50023495)
キーワードセルロース誘導体 / 機能性セルロース / 圧電性 / シアノエチル化セルロース誘導体 / 焦電性 / 強誘電性 / ゼンジルセルロース / 磁場配向
研究概要

本研究では天然に多く存在するセルロースからポリフッ化ビニリデンのような高圧電性の物質を得ることを目的としている。強誘電性を示す物質は焦電性、圧電性をも示す。高い圧電性のセルロース誘導体を得ること、セルロース誘導体で強誘電性、焦電性を示す材料を得ることの可能性について検討する。
成果の概要を示すと以下のようになる。
1)高圧電性を示すシアノエチル化ヒドロキシエチルセルロースについて検討した。これまでにシアノエチル化ヒドロエキシエチルセルロースがセルロース誘導体の中で最も高い圧電率をしめすことを明らかにしたが、シアノエチル基の置換の程度、熱延伸による結晶の配向度等との関係について検討を行った。圧電率dは10^<-11>C/Nのオーダを示し、3×10^<-11>C/Nの圧電率を持つポリフッ化ビニリデンに迫るもので、工業材料としての実用化に今一歩となった。
また、電気エネルギーと機械エネルギーの相互変換の割合を表す指標である電気機械結合係数を測定した。その値は5%以下で、さらなる検討が必要である。
2)共鳴構造を持つベンゼン環をセルロースに付与し、磁場による配向を試み、圧電性を検討した。ベンジルセルロースのフィルムを40℃でローラ延伸を行い、その後10000ガウスの磁場を印可した結果、延伸と磁場による配向の効果が認められた。圧電率として1.7×10^<-12>の値が得られた。今後、焦電性についても検討する予定である。高い圧電性を示すシアノエチル化ヒドロキシエチルセルロースについてDE(電気変位-電場)ヒステリシス測定装置で強誘電性を調べたが、精製にもかかわらず直流伝導が大きく高電場にすることができず、強誘電性の存在を明かにすることはできなかった。また、ベンジルセルロースについても強誘電性を確認することはできなかった。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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