研究課題/領域番号 |
07660253
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
延東 真 宮崎大学, 農学部, 助教授 (80128355)
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研究分担者 |
吉田 照豊 宮崎大学, 農学部, 助教授 (20240294)
飯田 貴次 宮崎大学, 農学部, 助教授 (70159557)
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キーワード | アンモニア / 水質 / 魚類 / 好中球 / 鰾 / 炎症 |
研究概要 |
供試魚として、25℃に順化したティラピアを用い、その鰾内に大腸菌死菌を注射して、12、24、48時間後に解剖して鰾を取り出した。その鰾内浸出している細胞を抜き取り、その細胞の種類、数、貧食能、遊走能、異物処理能(化学発光量)を調べた。その結果、いずれの時間でも鰾内に浸出してくる細胞は97%以上が好中球で、わずかにマクロファージが混入していることが分かった。浸出する好中球の数は24時間後で最も多く12×10^6個であり、95%以上の生存率を示した。この結果は他の好中球収集方法と比べて、格段に優れたものであった。この方法を他の魚種で検討したところ、大きな有管鰾をもつブリやコイにも応用できることがわかった。 25℃に順化したティラピアの腹腔に、実験の3および2週間前に大腸菌死菌を注射して、抗体価を4000以上にした。その免疫処理ティラピアの鰾内に大腸菌死菌を注射して、12、24、48時間後に解剖して鰾を取り出した。浸出した好中球の数は、いずれの時間でも非免疫処理魚のそれを上回るか、同等であった。しかし免疫処理の効果は、好中球の化学発光能等には反映していなかった。 水温の影響を調べるため、20℃と25℃、30℃に順化したティラピアを用い、上記と同様の実験を行った。その結果25℃順化ティラピアに比べて、20℃順化ティラピアでは浸出する好中球数が非常に少なかった。一方、30℃順化ティラピアではその数が非常に多く、かつ浸出に要する時間も短かったが、その好中球の能力を検討したところ、30℃順化ティラピアの好中球は25℃順化ティラピアの好中球に比べて化学発光能、遊走能、貧食能で劣っていた。適水温から外れた低・高水温は、免疫学的にストレッサーとして働いていることが分かった。
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