• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

フグ肝細胞中のフグ毒に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07660265
研究機関東京水産大学

研究代表者

長島 裕二  東京水産大学, 水産学部, 助教授 (40180484)

キーワードフグ / フグ毒 / 肝細胞 / 細胞分画 / オルガネラ / 可溶性画分 / テトロドトキシン
研究概要

研究初年度(平成7年度)の研究により,フグ肝臓のホモジナイズおよび細胞分画法の最適条件が確立されたので,今年度はフグの種類や肝臓毒性により肝細胞内におけるフグ毒分布に相違があるのかを調べるとともに,分画された各オルガネラの毒成分分析を行った。
フグの種類による差を調べるためにヒガンフグ,ショウサイフグ,マフグの3種を用いた。また,毒性による差をみるためには魚種をショウサイフグに限定し,猛毒(1560MU/g),強毒(690MU/g),弱毒(59MU/g)の3個体の肝臓を用いた。しかし,毒の分布の様子に魚種による違いは認められず,いずれの魚種においても可溶性画分に毒のほとんど(80%以上)が回収され,ミクロソーム画分の毒量が常に低く全体の1〜2%程度であった。残りは核画分,ミトコンドリア画分,細胞オルガネラではないが血球画分に3分されていた。また,肝臓の毒性が大きく異なる場合にもほぼ同様な傾向がみられたことから,フグの種類や毒性にかかわらず,肝細胞中ではフグ毒は主に可溶性画分に存在することが明らかになった。
次に,オルガネラの毒成分を調べた。各画分の酢酸抽出液を調製し,GC-MS,HPLC,LC-FABMS分析を行った。いずれの画分もテトロドトキシン(TTX)が主成分として検出された。また,可溶性画分を酢酸抽出を行わずそのまま分析してもTTXが検出されたことから,フグ肝細胞中のフグ毒は,主に可溶性画分(細胞質)にTTXとして分布していることが判明した。

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi