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1997 年度 実績報告書

発癌プロモーター活性物質を生産する淡水微生物およびその有害物質の免疫学的識別法

研究課題

研究課題/領域番号 07660276
研究機関福井県立大学

研究代表者

広石 伸互  福井県立大学, 生物資源学部, 教授 (00114190)

キーワードMicrocystis / モノクローナル抗体 / 識別
研究概要

アオコ原因微生物であるMicrocystisの分類は形態学的分類によって行われている。しかし、環境の変化によって群体の形状に変化が生じた場合や、群体形成が不十分な場合には形態学的分類法は全く無効である。本研究では、Microcystisに特異的に反応するモノクローナル抗体を作製し、形態学的分類ではなく、免疫学的手法を用いて本属を識別することを目的とした。
モノクローナル抗体は従来から私達が用いている方法にしたがって作製した。一連のハイブリドーマ樹立過程を経て、以前に作製した3抗体(特異性の異なるものは2種類)に加え、1種類のモノクローナル抗体を追加作製した。これらの抗体を38株のMicrocystis株化細胞に反応させた。その結果、得られた反応パターンは予想に反して形態学的分類よりも、むしろ16SrDNAの塩基配列の解析結果から作製されたグル-ピングに酷似することが明らかになった。したがって、本法を用いれば、Microcystis属内の新しい、正確なグル-ピングができるものと考えられる。また、得られた抗体は、対数増殖期および定常期の細胞に対しても反応した。さらに、0.5%〜5%グルタルアルデヒドで固定した細胞にも反応性が保持されていたので、保存サンプルの識別も可能であると考えられる。
次に、FITCで標識した抗体を反応させた本属微生物をフローサイトメトリーを用いて解析した。まず本法によって標識された細胞と未標識細胞が区別できることを確認した後に、それらを3:7、1:1、7:3に混合し、同様の実験を行った。その結果、理論値に近い測定値が得られたので、本法は本属微生物の識別および定量に極めて有用であると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 近藤, 鍵谷, 幸, 広石, 渡辺: "アオコの分類" 日本水産学会誌. (印刷中).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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