研究課題/領域番号 |
07660310
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
前川 勝朗 山形大学, 農学部, 教授 (40007076)
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研究分担者 |
島貫 正一 山形大学, 農学部, 助手 (50170957)
飯田 俊彰 山形大学, 農学部, 助教授 (30193139)
大久保 博 山形大学, 農学部, 助教授 (80203735)
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キーワード | 段階式魚道工 / 魚道工隔壁 / 減勢工 / イバラトミヨ / 保全池 |
研究概要 |
研究実績の概要を列記すると次のようである。 1、階段式魚道工では渇水時の魚類の遡上、降下を容易にするために、魚道工隔壁天端に切り欠き部を設けるのが一般的で、その形状は様々である。そこで、この工法を水路の落差部に適用すべく、隔壁天端に切り欠き部の形状変化に伴う出水時の流況等について実験的(水理模型実験)に検討した。 その結果、実験流量の変化に伴って擬似段階工流から擬似滑面流へと流況が変化し、隔壁天端に切り欠き部を有する場合には擬似段階工流と擬似滑面流が共存する流れが生じることが判明した。なお、流況の境界では遷移的流れを伴う。また、河川全幅型魚道工における減勢工は、魚道工隔壁がないとして水理設計している場合に比べて小規模であることがわかった。 2、山形県内のイバラトミ ヨの保全の現状、特に保全の経緯と保全工法等について調べた。調査地は新聞紙上等でこれまで話題となった6地区9事例である。結果は次のようである。(1)八ツ面川では農業用排水路網の変化に伴い水質が悪化し、保全工法を施行中であった。県天然記念物指定の東根市小見川等の4事例では「守る会」による看板が設置され、市民への啓蒙活動がなされていた。(2)小見川等ではコンクリートブロック積みによる整備が行われていた。(3)イバラトミヨはDOが小さめの値でも生息しており、水質に対する生息範囲は割合に広いことがわかった。(4)各調査地の水深、流量、底質、湧水量等の諸元を調べた。ため池では水面積は200m^2程で今後保全池を作る場合に参考になろう。
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