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1997 年度 研究成果報告書概要

洪水・渇水時のダム管理のための流水管理手法の標準化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07660322
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 農業土木学・農村計画学
研究機関岡山大学

研究代表者

永井 明博  岡山大学, 環境理工学部, 教授 (80093285)

研究期間 (年度) 1995 – 1997
キーワード洪水予測 / 実時間予測 / 長短期流出両用モデル / タンクモデル / ダム管理 / 降雨予測
研究概要

平成7〜9年度の3年間の研究成果の概要はつぎのとおりである。
1.まずダムの流水管理実態を把握するため、農林水産省と建設省の協力を得て全国規模のアンケート調査を行い、599ダムからの回答を得た。そのうち50km^2以上の流域面積をもつ201ダムからのアンケートをまとめると、(1)洪水予測は3時間先までが重要なこと、(2)建設省系のダムでは洪水予測に流出モデルが活用されていること、(3)洪水予測時にフィルタリング手法が用いられているのは全体の1割のも満たないこと、(4)渇水予測はほとんど行われていない現状にあることなどがわかった。
2.つぎに、洪水時の流入量予測手法を検討するため、岡山県北部に位置する黒木ダム流域を選び、1979〜1996年の18年間の洪水流量・日平均流入量・降水量の資料に長短期流出両用モデルおよびタンクモデルを適用し、両モデルが流域の長期流出・洪水流出ともよく再現することを確かめた。
3.流量予測時の状態量修正法として、拡張カルマンフィルタ法、統計的線形化法および逆算法を適用した結果、(1)フィルタリングを行うと洪水予測精度が格段に向上すること、(2)3手法とも流量予測精度はほぼ同じであること、(3)予測精度は降雨予測精度に大きく左右されることなどがわかった。
4.種々の雨量予測法を洪水予測に適用した結果、(1)現時点雨量が継続すると仮定する方法が流量予測誤差も小さく、かつ簡便であることからとりあえずの実用的手法として推奨されること、(2)自己回帰式で予測する方法は誤差が大きく実用的には問題があるが、回帰係数に制約を設けると精度は幾分向上すること、(3)降雨時系列を直線的に外挿する方法は1、2時間先までは良いが、3時間先では精度が落ちることなどがわかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 永井 明博: "長短期流出両用モデルの標準的定数について" 農業土木学会論文集. 180. 59-64 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 永井 明博: "土壌ごとの雨水保留スコアによる長期流出モデル定数" 応用水文. 8. 1-11 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 角屋 睦: "ダム貯水池の流水管理に関するアンケート調査の概要" ダム工学. 22. 50-56 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] NAGAI,Akihiro: "Standard Parameter Values for Long-and Short-Term Runoff Model" Trans.of The Japanese Society of Irrigation, Drainage and Reclamation Engineering. 180. 59-64 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] NAGAI,Akihiro: "Estimating Long-Term Runoff models with Soil Score" Applied Hydrology. 8. 1-10 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] KADOYA,Mutsumi and NAGAI,Akihiro: "Actual Circumstances of Reservoir Operation" Dam Engineering. 22. 1-7 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-16  

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