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1996 年度 実績報告書

水資源問題に関わる農林地機能の定量的評価

研究課題

研究課題/領域番号 07660324
研究機関愛媛大学

研究代表者

高瀬 恵次  愛媛大学, 農学部, 助教授 (90133165)

キーワード農林地 / 蒸発散 / 雨水保留量 / 渇水流量 / 流量安定化 / 地下水位 / 地下水涵養
研究概要

本研究の最終年にあたる平成8年度には,昨年度に引き続き,愛媛県内の中山間地域に設けた放牧草地・山林地・造成畑地および棚田流域での雨量・流量データと,平野部での地下水位データの観測を継続し,水源地域および平野部における水循環と農林地の機能を解析・検討した.そして,これまでに得られた研究成果と併せて,,取りまとめを行った.その結果は,以下の通りである.
水源地域については,まず,水収支法によって流域蒸発散量を推定し,流域蒸発散は流域の乾湿の影響を受け,その影響は造成畑地流域で大きいことを明らかにした.次に,雨水保留量は,蒸発散に起因する初期土湿不足量と流域の浸透特性に依存し,流域の浸透強度は土壌条件および土地利用などによって異なることを定量的に示した.最後に,これら諸水文プロセスの総合結果として生ずる流況特性を,流量安定化機能の観点から定量的に評価するための方法を提案した.そして,山林地流域の流量安定化機能が造成畑地よりも大きいことなどを明らかにした.
一方,平野部においては地表領域で一斉水収支観測を行い,地表領域から地下水帯への涵養特性を検討した.その結果,潅漑期では地表水への流水水の大半が地下水帯へと涵養されるのに対して,非潅漑期では流入水の多くが海へと直接流出することを指摘した.また,地下水を含む水収支モデルを開発して,対象地域全体の水収支構造を検討し,地域の地下水に果たす農林地(とくに水田)の機能を明らかにした.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高瀬恵次: "水災害と地域水循環" ダム技術. 119号. 15-21 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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