研究課題/領域番号 |
07660328
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
吉永 安俊 琉球大学, 農学部, 助教授 (80045129)
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研究分担者 |
酒井 一人 琉球大学, 農学部, 助手 (10253949)
米盛 重保 琉球大学, 農学部, 助手 (30045124)
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キーワード | 培地冷却 / 地下ダム / 夏野菜 / 培地温度 / 地下水 / 夏トマト / 冷却水 |
研究概要 |
地下ダムで開発された22〜23度の豊富な地下水を想定して、培地を冷却あるいは加温して、野菜の生育促進効果を明らかにした。培地は幅40cm、深さ40cm長さ180cmの木製土層箱に土壌を詰めたものである。箱の内側に発泡スチロールをはって断熱効果を期した。培地の冷却、加温は、直径5cmの塩ビ管を土壌面下5cmに埋め、それに地下水を想定した22〜23度の水を通して行った。培地は「配管一本」及び「配管二本」、それに「配管なし」の三種準備した。栽培野菜は夏期は「サラダ菜」を、冬期は「チシャ」を栽培し、各培地の収量を測定して、培地の冷却、加温効果を判断した。なお、実験はビニルハウス内で行った。 結果 夏期:沖縄における夏期のビニルハウス内の地温は40度にも達する劣悪な温度環境にある。しかし、22〜23度の水を流すことで、培地温度は30度程度まで降下する。「サラダ菜」の収量は「配管二本」培地が最もよく、次に「配管一本」培地、「配管なし」培地の順となった。それぞれの培地の収穫量は「配管なし」に比べ「配管一本」が1.8倍、「配管二本」が2.2倍となり確実な冷却効果が見られた。 冬期:冬期は配管した培地に加温効果が確認された。各培地とも昼間は大きな温度差はないが、夜間に「配管なし」培地が最大5〜6度程度低くなる。この現象が「チシャ」の収量に大きな影響を及ぼしたと考える。栽培は2回行い次のような収量結果を得た。1回目は「配管なし」に比べ、「配管一本」13.0倍、「配管二本」16.0倍となった。2回目は「配管一本」3.6倍、「配管二本」4.3倍となり、顕著な加温効果が認められた。
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