研究概要 |
今年度は次年度の実験の準備として測定システムの開発を行った。なお,北陸地方の水稲栽培の時期の関係で,水稲を対象にした実験は行わなかった。 1 新規導入の予定の気象観測用機器などは当初の予定どおり納入を完了した。 2 水稲の葉色測定用画像処理ソフトウェアの改良,および気象観測データの収集ソフトウェアの開発,そして,これら二種類の観測を連携させるソフトウェアの開発を行った。当初の予定よりかなり遅れたが,来年度の水稲栽培時期に使用できるめどはついた。ただし,観測システムのテスト運転の結果,水稲の画像データを連続摘に取得,保管するためには現有の保管装置では容量が不足することがわかった。このため,来年度は新規に大容量のしかもメディア交換が可能な装置を導入する予定である。 来年度の実験計画は次のとおりである。 1 水稲の栽培はプラスチック製のプランターで行う。プランターの外形は長さ800mm,幅300mm,高さ220mmである。これらを複数個並べて水田を模倣した実験圃場を作る。水稲の植え付け条間は30cm,株間30cmとする。1株当たりの植え付け本数は3本とする。 2 水稲栽培途中の施肥条件を変えながら,水稲の葉色の反応を画像処理システムを使用して,また水稲のおかれている環境条件を気象観測システムを使用して連続的に観測を行う。 3 気象観測データと葉色測定データを解析し,水稲の葉色変化モデルを検討する。
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