現在真空冷却されている代表的な青果物として、ブロッコリ、レタス、ニンジンを供試材料に選び、冷却負荷(1〜20個)、コールドトラップ温度および最低操作圧力の条件を変動させてそれらの真空冷却特性を計測した。得られた冷却特性データに「蒸発境界層モデル」を適用し、材料表面からの水分蒸発係数を推算した。また、材料の形態や水分有効蒸発表面積を推算するために、ブロッコリについては「マイクロスライサ画像処理システム」、レタスとニンジンについては「汎用型画像処理装置」を用いて、体積・比表面積等を推算する方法を新しく開発した 水分蒸発係数はレタスの冷却負荷が大きくなるにつれて、小さい値を示し、真空チャンバ内の水蒸気分圧に依存する事が定量的に明らかになった。また、水分蒸発係数はフラッシュポイントから最終圧力に到達するまでは指数関数的に減少する傾向を示し、最終圧力が一定に制御される区間では一定値をとることがわかった。
|