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1995 年度 実績報告書

寒冷暴露めん羊におけるグルコース代謝動態およびインスリン作用

研究課題

研究課題/領域番号 07660368
研究種目

一般研究(C)

研究機関岩手大学

研究代表者

佐野 宏明  岩手大学, 農学部, 助教授 (20196306)

キーワードめん羊 / グルコース代謝 / 寒冷暴露 / 血流量 / 後肢
研究概要

(目的)動物が寒冷環境に暴露されると、熱放散を抑制する一方、熱生産量を増大して体内の恒常性を維持しようとする。寒冷暴露時において反芻動物の生体全体の血液グルコース代謝回転速度が増加することが報告されている。しかしながら、グルコースの主要な利用組織である骨格筋の生体全体の利用に占める割合についてはほとんど知られていない。本実験では同位元素希釈法および動静脈差×血流量法を用い、生体全体および後肢における血液グルコース利用速度を測定し、これらに対する寒冷暴露の影響を明らかにすることを目的とした。
(方法)実験には頚動脈、頚静脈、腹大動脈および後大静脈にカテーテルを装着しためん羊6頭を用いた。飼料にはオ-チャードグラス乾草および配合飼料を用いた。環境温度は常温環境(20°C)および寒冷環境(4°C)とし、各々5日目に生体全体および後肢における血液グルコース利用速度を測定した。同位元素希釈法には[U-^<13>C]-グルコース、血流量測定にはp-アミノ馬尿酸(PAH)を用い、それぞれ頚静脈および腹大動脈カテーテルより6時間にわたり連続定速注入した。経時的に頚動脈および後大静脈カテーテルより採血し、注入した[U-^<13>C]-グルコースおよびPAHの希釈割合より生体全体の血液グルコース利用速度および後肢の血流量を算出した。
(結果)生体全体の血液グルコース利用速度は常温時および寒冷暴露時にそれぞれ1.6、1.8mg/kg/minであり、寒冷暴露時に高い傾向を示した。後肢の血液グルコース利用速度はそれぞれ0.8、1.2mg/kg/minであり、寒冷暴露時に増加する傾向を示した。また、生体全体の血液グルコース利用速度に占める後肢での利用割合も50%から61%に増加する傾向を示した。以上の結果より、寒冷暴露時には後肢によるグルコース代謝が増大することが示唆されたが、有意な結果ではなかった。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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