研究課題/領域番号 |
07660370
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山岸 敏宏 東北大学, 農学部, 教授 (30005607)
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研究分担者 |
篠原 久 東北大学, 農学部, 助手 (50178886)
太田 実 東北大学, 農学部, 助教授 (00005670)
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キーワード | リムジン種 / 日本短角種 / 交雑 / 成長 / 生理諸元 / ホルモン濃度 / 飼料利用性 / 皮下脂肪厚 |
研究概要 |
1994年(4-5月)に生産した日本短角種(N)およ黒毛和種(B)の各6頭とリムジン種(L)♂×N♀のF_16頭の計18頭の去勢牛を用いて、生時から肥育期間中の成長・増体量、濃厚飼料給与に対する血中生理諸元、GH、インスリン濃度の反応とともに、肥育開始前後(約16カ月齢)の飼料利用性(採食量・飼料成分消化率)と超音波による皮下脂肪厚等について品種間差異の有無を調査した。 (1)成長・増体量は12カ月齢まではLNは、N、Bに比較して顕著に優れていたが、それ以後では増体量の品種間差異は認められなかった。 (2)放牧時の生理諸元では初期成長時期では品種間差異が認められた。また、7時間連続採血時におけるコレステロール、トリグリセリド、グルコース、GH、インスリンにおいて8カ月齢ではLNとNの間には有意差が認められたが、16カ月齢ではLNのコレステロール、グルコース濃度においてのみNのそれらよりも有意に大きい値を示した。 (3)8及び16カ月齢時の飼料利用性(代謝体重当たりの採食量、各飼料成分消化率)ではLNとNの間には有意な差異は認められなかった。 (4)肥育開始時(16カ月齢)における超音波による皮下脂肪厚はLN及びNとも各部位において差異は認められなかったが、3カ月後には第7胸椎背脂肪、僧坊筋及びバラ部位皮下脂肪ではLNがNよりも有意に大きな値を示した。 以上のような中間の結果から、リムジン種の遺伝子導入効果は初期成長(増体量、生理諸元など)にみられるものの、飼料利用性及び脂肪沈着などでは日本的肥育形態ではその効果が発揮されないことが示唆された。
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