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1995 年度 実績報告書

動物の悪性腫瘍における多段階発癌の分子機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07660417
研究種目

一般研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

辻本 元  東京大学, 農学部, 助教授 (60163804)

研究分担者 亘 敏広  東京大学, 農学部, 助手 (50220950)
長谷川 篤彦  東京大学, 農学部, 教授 (90011923)
キーワード動物 / 悪性腫瘍 / 分子機構 / がん遺伝子 / がん抑制遺伝子
研究概要

myc遺伝子と協同して作用する遺伝子の検索においては、猫のリンパ腫11例を用い、サザンブロット解析により、4種の癌遺伝子の再構成を検討した。その結果、c-mycの再構成が11例中5例に認められた。11例中、bmi-1の異常は1例、pim-1の異常は1例、fit-1の異常は2例に認められた。bmi-1、pim-1およびfit-1に異常が認められた症例では、いずれもmycの異常を伴っていた。このように、FeLVによるリンパ腫において複数の癌遺伝子に異常が認められ、またそれらが相互に関連することが示された。
細胞周期の調節に関与するp53遺伝子の変異を、犬の自然発生腫瘍16例について解析した。その結果、悪性リンパ腫の1例、単球性白血病の1例、骨肉腫の1例および、大腸癌の1例においてp53遺伝子のアミノ酸を変化させる変異が検出された。これらの変異はいずれもp53の中心的な機能であるDNAの結合に関与する領域に存在し、p53の機能の不活化が予想された。
染色体解析による癌関連遺伝子の検索を行うため、染色体相互転座に関与する免疫グロブリン(Ig)遺伝子およびT細胞レセプター(TCR)遺伝子のクローニングおよび染色体マッピングを行った。ネコのIgHCμ,IgHCγ,TCRCα,TCRCγ,TCRCδの各遺伝子は、ヒトのこれら各遺伝子とそれぞれ60.3%,63.5%,53.2%,54.2%,65.2%,63.3%の相同性を示した。hybrid cell pannelのDNAを用いて染色体マッピングを行ったところ、IgHはB3,IgLkはA3,IgLλはD3,TCRαはB3,TCRβはA2,TCRγはA2,TCRδはB3の猫の各染色体に存在することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kato,H.: "Gammopathy with two M-camponeuts in a dog with IgA type multiple wyeloma." Vet.Immunol.Immunopathol.49. 161-168 (1995)

  • [文献書誌] Wu,F.-Y.: "Chromosomal translocations in two feline T-cell lymphomas." Leuk.Res.19. 857-860 (1995)

  • [文献書誌] Shimada,T.: "Erythro leakemia in two cats naturally infected with feline leukemia U,vus in the same house." J.Vet.Med.Sci.57. 199-204 (1995)

  • [文献書誌] Youn,H.-Y.: "Moleculor cloning of bovine mb-l gene." Vet.Immunol.Immunopathol.in press (1996)

  • [文献書誌] Kato,H.: "Molecular cloning of equine interleukin-l α and β cDNAs." Vet.Immunol.Immunopathol.48. 221-231 (1995)

  • [文献書誌] Kato,H.: "Identification of an alteruatively spliced trauscript of equire interleakin-l beta." Gene. (in press). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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