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1997 年度 実績報告書

オーキシン化合物による毛状根誘発遺伝子発現調節の解析

研究課題

研究課題/領域番号 07660443
研究機関広島大学

研究代表者

田中 伸和  広島大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (50263744)

キーワードアグロバクテリウム / 毛状根 / オーキシン / プロモーター / 転写調節 / T-DNA
研究概要

Agrobacterium rhizogenes MAFF301724株が保有するpRi1724のro/B遺伝子(1724rolB)のオーキシン化合物による発現調節を調べるために、1724ro/B遺伝子のプロモータ領域(翻訳開始点から1202bp上流まで)を単離し、GUS(β-glucuronidase)遺伝子の上流に連結したバイナリーベクターpBMY1を作製した。これをA.rhizogenes DC-AR2株を介してタバコNicotiana tabacum SR-1に導入し、1724ro/BプロモーターGUSを持つ毛状根を誘発した。この毛状根のGUS活性を4-MUGを用いた蛍光法で測定した。その結果、1724ro/Bプロモータ領域に明らかなプロモータ活性があることが判明したが、その活性は35Sプロモータの約10分の1程度であった。また、X-Glucを用いた組織染色法では、1724ro/Bプロモータ活性は根の表皮および根毛部分で観察された。次に、上記1724ro/Bプロモータを上流から順次削り込んだプラスミドpBMY2から7までを作製し、同様にタバコに導入し毛状根を得た。これらのプロモータ活性を蛍光法によるGUS活性測定で調べた。その結果、986bpと678bpの間で急激にプロモータ活性が落ちることが分かり、ここに転写活性化領域が存在することが示唆された。また、678bpから540bpの間でオーキシン(NAA)に対する転写促進反応が無くなることが分かり、ここにオーキシンによって調節されるシス因子の存在が示唆された。
一方、本研究の期間中にイタリアのフループによりpRiA4のro/B遺伝子ポロモータ内のオーキシンによって調節されるシス因子が決定され、サウス・ウェスタン法でこの配列に結合するトランス因子NtBBF1が単離されてしまった。そこで、本研究では、1724ro/Bプロモータ内の上記シス因子と相同性が高い配列を用い、酵母One-Hybrid法でNtBBF1以外のトランス因子を単離することを試みている。現在、One-Hybrid用菌株を作製し、これにタバコcDNAライブラリーを導入し、トランス因子のスクリーニングを行っている。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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