研究概要 |
1.機能解剖学的解析 健常者の上肢に対し,肘屈筋群(上肢二頭筋,腕橈骨筋,上腕筋)のmotor pointsに経皮的埋込み電極を刺入留置し,多チャンネルFES装置による電気刺激を行ったところ,肘の屈曲を保ったままでの前腕回外動作が制御可能であることが分かってきた。今後,この動作について,電気角度計(屈伸と回内外の2チャンネル)とビデオを用いた解析を行い,また動作中の上記各筋および肘伸筋の活動についても筋電図に同時記録したいと考えている。 2.神経生理学的解析 上腕二頭筋から円回内筋へは,約60%の統合率で抑制性の神経結合がみられ,その経路はI群求心性線維と2から3個のシプナスを介することが明らかとなってきた。今後、逆方向の結合についても調べたいと思っている。また,この神経結合と,すでに報告した上腕二頭筋と腕橈骨筋の間の相支性抑制について,タップ刺激などを用いて,求心性線維がIaなのかIbなのかまで明らかにしたい。
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