研究課題/領域番号 |
07670017
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
福本 哲夫 山口大学, 医学部, 教授 (00040171)
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研究分担者 |
窪田 信子 山口大学, 医学部, 助手 (70227578)
澤田 知夫 山口大学, 医学部, 講師 (90187295)
藤倉 義久 山口大学, 医学部, 助教授 (10165368)
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キーワード | 胎仔肝臓 / モノクローナル抗体 / 免疫組織化学 / 造血 / Flow cytofluormetry |
研究概要 |
哺乳類における造血巣は卵黄嚢→胎仔肝臓→骨髄と移動する。このような造血巣の移動がなぜおこるかについては充分には解明されていない。我々はラットの胎仔の肝臓における造血機構について解明してきた。その場合に造血の場を構成する胎仔の肝実質細胞の役割の重要性を報告してきた。そのため胎仔の肝細胞を更に詳細に解明するために、胎仔の肝細胞を免疫原として種々のモノクローナル抗体の作製をおこってきた。今回は、胎令の16日から19日頃の胎仔の肝臓の細胞を免疫原としてモノクローナル抗体を作製した。HAM10及びHAM11というモノクローナル抗体は胎仔の肝細胞の細胞質に陽性所見を示したが、HAM10抗体は造血の盛んな胎令18日頃に強陽性となり以後漸減した。一方HAM11抗体は胎令がすすむにつれて発現が増し、出生後には一定のレベルの抗原量を発現した。これらの抗体に反応する抗原は細胞質のなかのミトコンドリア及び粗面小胞体に局在していることが免疫電顕で確認できた。これらの抗体に反応する抗原の、肝細胞分化や造血系細胞との細胞間相互作用にかかわる関係などについて今後検討して行く予定である。またこの他にUB18抗体という胎仔の造血系細胞の細胞膜や肝細胞の細胞質に反応するモノクローナル抗体も得て解析をすすめている。
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