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1996 年度 実績報告書

実験的変性神経におけるコネクシン32発現のモノクローナル抗体を用いた解析

研究課題

研究課題/領域番号 07670018
研究機関山口大学

研究代表者

藤倉 義久  山口大学, 医学部, 助教授 (10165368)

研究分担者 徳田 信子  山口大学, 医学部, 助手 (70227578)
澤田 知夫  山口大学, 医学部, 講師 (90187295)
福本 哲夫  山口大学, 医学部, 教授 (00040171)
キーワードコネクシン(Cx)32 / HAM8抗体 / 免疫組織化学 / 末梢神経 / ラット / 変性神経
研究概要

末梢神経の凍結切片作製後,乾燥,メタノール固定,HAM8抗体反応,蛍光物質標識2次抗体反応,蛍光顕微鏡による観察では末梢神経にはCx32を検出出来なかったが,神経を3%ホルマリンで固定した後,厚さ10〜15μmの凍結切片を作製し,2%Triton-X処理を行ったあとHAM8抗体を反応させ,洗浄後2次抗体であるFITC標識抗マウスIgGを反応させ蛍光顕微鏡下で観察すると,末梢神経で明瞭に陽性領域と陰性領域の区別ができた.しかしそれが神経線維のどこに相当する部分かは同定出来なかった.それで次に切片での観察ではなく、そのままほぐし線維一本一本を遊離させる方法を検討した.
末梢神経を細い針先でほぐすのは比較的容易に行えたが,末梢神経にはミエリン鞘があり,ここをHAM8抗体と2次抗体を如何に侵入させ反応させるかが問題となった.そこで我々は今回の実験で主に以下の条件の工夫を行った.(ア)固定液の種類と濃度,(イ)界面活性剤であるTriton-X処理濃度,及び時間.これらは現在も工夫し最良の条件を調べている.(ア)メタノール,エタノールは50%,75%,100%のもので固定した.ホルマリンは1%,3%,10%(純濃度)で固定した.固定時間は20分,1時間,一晩で行った.トリス緩衝液で十分洗浄した後,(イ)0.25%,0.5%,1%,2%Toriton-Xに10分間,あるいは1時間浸漬処理し,トリス緩衝液で十分洗浄した後,HAM8抗体反応後,洗浄,2次抗体反応,洗浄,検鏡,という,種々の組み合わせで行った.標本を吊り上げ,スライドグラスに乗せ,蛍光顕微鏡で観察すると,3%ホルマリンで固定した末梢神経がよく染色されていた.Toriton-Xの濃度は0.5%,1%,2%では大差がなく,浸漬時間も10分間と1時間で差はなかった.所見は末梢神経のランヴィエ絞輪に比較的限局して強い蛍光が認められた.これを共焦点レーザー顕微鏡を用いて調べたが,予想された層状の陽性反応の同定までには至らなかった.現在も解析中である.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Kuniki,H.et al.: "Immunohistochemical localization and biological significance of the phylogenically conserved thymus-brain antigen(UB-13 antigen)in skate,rat and human." Vet.Immunol.Immunopathol.47. 341-349 (1995)

  • [文献書誌] 藤倉義久: "抗コネクシン32単クローン性抗体(HAM8)の有用性について." 山口老年医学総合研究所年報. 9. 31-43 (1995)

  • [文献書誌] Ohba,Y.et al.: "Major histocompatibility complex expression in muscle of rats with graft-versus-host disease." Histol.Histopathol.11. 97-102 (1996)

  • [文献書誌] Wadamori,K.et al.: "Influence of continuous interleukin-2 administration via the portal vein on liver regeneration following partial hepatectomy in rats." Hepatology. 23. 1578-1583 (1996)

  • [文献書誌] Katsube,K.et al.: "Nerve regeneration and origin of schwann cells in peripheral nerve allografts in immunologically pretreated rats." Transplantation. 62. 1643-1649 (1996)

  • [文献書誌] Fujikura,Y.et al.: "Morphological and flow cytofluorometrical analysis of regenerated rat thymus after irradiation." Arch.Histol.Cytol.(in press). (1997)

  • [文献書誌] Fujikura,Y.et al.: "GAP JUNCTIONS,Progress in Cell Research,vol.4," Y.Kanno(ed.)Elsevier Science B.V.Amsterdam., 4 (1995)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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