1.これまでの剖検例の中から組織保存状態を検しつつ、晩期胎児期から4才小児まで、約10例の摘出脳を選んだ。 2.これらについて、脳溝、脳回転、脳表血管系の観察記録を行った後、 3.MRI撮像を行った。 4.撮像データをコンピュータに取り込み、連続撮像面のデータを三次元像に再構築し、これにより画出できた、脳溝、脳回転を、実際の脳の観察記録と対応させて、MRI像からの再構成が、どの程度実態像を再現しうるかを検討し、十分に肉眼的成熟度指標として利用できることが分かった。 5.MRI撮像面に対応する大型組織切片から、脳の成熟度を検しうる指標を容易に得る方法を予備実験により検討し、凍結切片の偏光観察法が最適であることを見いだした。 6.以上の結果に基づいて、実際例について、凍結切片の作成と、それらの偏光観察・記録を行い始めている。
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