研究課題/領域番号 |
07670044
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
藤本 淳 産業医科大学, 医学部, 教授 (80080547)
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研究分担者 |
土肥 良秋 産業医科大学, 医学部, 講師 (30258602)
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キーワード | エンドセリン / 脳硬静脈洞 / ワイベル・パラ-デ小体 / ビック・エンドセリン / 血管作動性ペプチド / 免疫電顕 / カルシトニン遺伝子関連ペプチド |
研究概要 |
平成7年度研究計画に沿って、1)ラット脳硬膜静脈洞を試料としてエンドセリン(ET)-1とカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)の局在に関する光顕免疫を施行し、両ペプチド免疫陽性反応が同血管内皮細胞で観察された。さらにET-1に関しては、粗面小胞体・ゴルジ装置系で生合成されたET-1がWeibel-Palade (WP)小体に貯蔵され、内皮細胞からの傍分泌が脳硬膜静脈洞の局所血流調節機序に関することを免疫電顕によって明らかとした。CGRPについても目下、免疫電顕を展開中である。2)ラット硬膜静脈洞をWP小体脱顆粒剤であるcompound 48/80で処理し、対照群と比較した結果、WP小体貯蔵ET-1がWP小体の細胞外放出に連動して血中および内皮下層に放出されることを免疫電顕で確認し、WP小体の脳硬膜静脈洞における血流調節機構への意義を証明した。3)ラット頸動脈小体血管系の血流調節へのET-1とCGRPの関与の有無を検索した結果、両ペプチドの頸動脈小体における血流調節への関与が免疫電顕的に証明された。4)ETの受容体にはET-1とET-3との結合性に有意差のあるET-A受容体と有意差のないET-B受容体とがある。両受容体に対する特異抗体の選定と入手が遅れたため、ラット横静脈洞の有する平滑筋細胞と内皮細胞における両受容体の局在に関する免疫組織化学的解析は平成8年度に順延して施行する。 平成8年度は本年度進展できなかった研究計画4)の検索を急ぐとともに、1)および3)の実験系を低酸素状態と重金属投与後の血管について展開する予定である。
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