研究概要 |
(1)ヒスタミンH_1受容体遺伝子転写機構 RACE (rapid amplification of cDNA dends)法によりヒトH_1受容体mRNAの3′末端は2つの連続したポリA付加シグナル(塩基番号1,936-1,941および1,942-1,947)が機能していることが明らかとなった。H_1受容体mRNAの5′-末端に関しては、primer extensionにより塩基番号-41および-118の塩基が転写開始点であることが示された。そこで、片方をコーディング領域、他方を転写開始点の直ぐ上流或いは直ぐ下流の塩基配列に相補の2種類のオリゴヌクレオチドをプライマーとしてPCR反応を行った結果、下流のプライマーからは反応生成物を認めたが、上流のものからは認めなかった。これらの結果により、primer extensionの結果は転写開始点を示していると結論した。 (2)ヒスタミンH_1受容体遺伝子転写調節機構 H_1受容体遺伝子の5′-ノンコーディング領域のプロモーター活性をルシフェラーゼアッセイにより調べた。ホルボールエステルは活性を約2.5倍増加させた。デキサメサゾンもプロモーター活性を約2.5倍増加させた。さらに、両者の同時刺激は約5.5倍の増加を引き起こした。
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