1.Chromosome specific a satelite probeを用いたin situ hybridization法の検討 現在、組織切片を用いたin situ hybridizationにはhybridizeしたプローブを蛍光色素で検出する方法と、peroxidase反応で検出する方法の2とうりが知られている。我々は両者の長短を検討した。前者ではシグナルの同定が容易であり、ロ-ダミンとFITCの二重染色が可能であり17番及び18番染色体を同時に観察でき、互いにhybridization効率の内部コントロールとしてもちいられるという長所があった。しかしながら蛍光色素による検出では常に退色という問題があり暗室内で短時間に検出を終了せねばならず、この点が最大の欠点であった。一方、peroxidase反応を用いる方法ではback stainの為、signalの同定にやや難があるものの永久標本として切片を保存することが可能であり、組織像との比較する際にはこの方法を欠くことができないと結論された。我々はproxidase法を主として必要に応じて蛍光標識法を併用し、検索をすすめている。 2.17番染色体の数的異常 胃癌症例5例について検索した。腫瘍内のheterogeneityが目立つが、2例がdisomy、3例がpolysomyでmonosomyはみつかっていない。 3.18番染色体の数的異常 胃癌症例4例について検索した。disomyが2例でmonosomyが1例、polysomyが1例である。 4.Intratumoral heterogeneityを示す症例ではmicrodisection法を用いてDNAの抽出をすすめている。
|