研究課題/領域番号 |
07670219
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
亀谷 徹 北里大学, 医学部, 教授 (50101035)
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研究分担者 |
岡 秀宏 北里大学, 医学部, 助手 (60213914)
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キーワード | 下垂体 / 下垂体腺腫 / Growth hormore releasing hormone(GHR / GHRH受容体 / ジゴキシゲニン標識cRNAプローブ / 逆転写酵素(RT)-PCR法 / In situ hybridization |
研究概要 |
1.ヒト正常下垂体組織からcDNAのライブラリーを作成し、これをテンプレートとして成長ホルモン放出因子受容体であるGHRH receptor(GHRH-R)の塩基配列の255bpを挟む一対のプライマーを設計後、PCR法により目的とする塩基配列を増幅した。それをvectorに挿入後、そのDNAを転写酵素を使用してRNAに変換し、ジゴキシゲニンで標識したcRNAプローブ(senseおよびantisense probe)を作成した。これらのプローブは自動塩基sequencerにより、正しい塩基配列であることを確認した。 2.RT-PCR法により、GHRH-R mRNAはGH産生腺腫ばかりでなく、正常下垂体組織、プロラクチノーマ、非機能性下垂体腺腫でも発現を認めた。一方、GHRH-R mRNAの人体組織内分布の検討ではいまのところGHRH-R mRNAを発現する下垂体以外の組織は発見されていない。 3.In situ hybridization(ISH)の至適条件を種々検討することにより、予想通り正常のGH細胞およびGH産生下垂体腺腫にGHRH-Rのsignalを認めることができた。一方、プロラクチノーマ、ACTH産生腺腫、非機能性下垂体腺種においてもGHRH-Rの発現はわずかながらみられるようであるが確信にはいたっていない。 4.GHRH-R mRNAの発現の強いGH産生腺腫、正常GH細胞では、RT-PCR法およびISH法で容易に発現を認めるようにはなったが、元来発現の乏しいと考えられる下垂体以外の正常組織やGH産生腺腫以外の腺腫ではin situ PCR法の導入などにより発現を強くする努力が必要なのかもしれない。
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