研究課題/領域番号 |
07670267
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
萩原 康子 国立精神・神経センター, 神経研究所, 室長 (00175530)
|
研究分担者 |
水野 裕司 国立精神, 神経センター・神経研究所, 研究員
|
キーワード | 筋ジストロフィー / 骨格筋 / 筋芽細胞注入移植 / ジストロフィン結合タンパク質 / cDNAクローニング / 遺伝子導入 / 組み換えアデノウイルス / mdxマウス |
研究概要 |
本研究の平成7年度の研究目的は、Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)のモデル動物でジストロフィン遺伝子に障害のあるmdxマウスの骨格筋に(1)筋芽細胞注入移植法によりジストロフィン遺伝子を導入し、ジストロフィン結合タンパク質の発現を調べること、(2)リポーター遺伝子(lacZ)をカチオニック脂質法およびアデノウイルスベクター法を用いて導入し、生体筋への効率のよい遺伝子導入法を開発することであった。 (1)においては、3種類のジストロフィン結合タンパク質の出現が明らかになった。さらに当該研究では当初計画していなかったが、新しいジストロフィン結合タンパク質のcDNAクローニングに代表および分担研究者が平成7年度に関与して成功した。また、このタンパク質はDMDとは異なる常染色体性劣性遺伝型の筋ジストロフィー(SCAMD)の原因遺伝子の一つであることを解明した。この新しいジストロフィン結合タンパク質については、現在、抗体を作成しているので、次年度以降にその発現を調べる予定である。 (2)においては、リポーターのlacZ遺伝子を、マウス前脛骨筋に組み換えアデノウイルスを用いる方法によって効率よく導入できた。組み換えアデノウイルスによる導入法では、成熟した骨格筋への遺伝子導入で現在までに報告された最良の結果を得た。さらに、筋線維種間に発現量の差が観察された。筋線維種特異的な発現の理由を解明することが出きれば、ジストロフィン遺伝子を筋組織でよりよく発現させる導入条件を検討するための重要な研究となる。
|