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1995 年度 実績報告書

トキソプラズマの病原性および宿主の感染抵抗性を左右する熱ショック蛋白質の発現

研究課題

研究課題/領域番号 07670277
研究種目

一般研究(C)

研究機関帯広畜産大学

研究代表者

長澤 秀行  帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 教授 (60172524)

研究分担者 姫野 國祐  徳島大学, 医学部・寄生虫学講座, 教授 (50112339)
キーワードHSP65 / Toxoplasma gondii / γδ型T細胞 / 感染防御 / SCIDマウス
研究概要

1.HSP65の発現機序におけるT細胞の重要性については既に明らかにしているが,更にSCIDマウスを用いて確認実験をおこなった。その結果,SCIDマウスはトキソプラズマ抗原で免疫してもHSP65の発現が見られないが,正常マウスの胎仔胸腺移植によりT細胞系のみを再建したSCIDマウスでは,トキソプラズマ抗原で免疫後,腹腔マクロファージにHSP65の発現が観察されることを明らかにし,報告した(J.Protozool.Res.1995)。
2.HSP65の発現に係わるT細胞サブセットの中で,γδ型T細胞とαβ型T細胞の相互作用について検討し,γδ型T細胞がHSP65の発現に重要であり,更にトキソプラズマ感染防御にも重要であることを,抗T細胞サブセット抗体を用いた実験系により明らかにし,報告した(J.Immunol.,1995)。
3.来年度は,発現したHSP65の感染防御における機能的役割を解析する目的で,
(1)正常マウスあるいは免疫マウス由来のγδ型T細胞のトキソプラズマ感染マクロファージあるいは免疫処置によりHSP65を発現しているマクロファージに対する細胞障害活性を測定する。
(2)HSP65のマクロファージにおける局在を免疫電顕法により明らかにし,殺原虫作用に及ぼすHSP65の発現とγδ型T細胞との関連を検討する。
(3)マウスにrecombinant HSP65を投与した後,トキソプラズマの弱毒株原虫を感染させ,腹腔内T細胞の動態,T細胞のトキソプラズマ抗原あるいはHSP65に対する増殖反応とそれらのサイトカイン産生パターン,および生存率を観察し,HSP65のワクチンとしての可能性を探る。
等の実験を計画している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Nagasawa,H.et.al.: "Role of Heat Shock Proteins in Protective Immunity against Infection with Toxoplasma gondii." Bull.Soc.Fr-Jpn.Vet.6(2) (in press). (1995)

  • [文献書誌] Nagasawa,H.et.al.: "Expression of 65 000 MW heat-shock protein in SCID mice infected with Toxoplasma gondii after transplantation of mouse fetal thymus" J.Protozool.Res.5(3) (in press). (1995)

  • [文献書誌] Hisaeda,H.et al.: "γδ T cells play an important roles in expression of HSP65 and in acquiring protective immune response against intetion with Toxoplasma gondii." J.Immunol. 154. 244-251 (1995)

  • [文献書誌] Furukawa,A.et al.: "Establishment of xeno-chimera without GVHD in NK cell-depleted SCID mice by grafting rat fetal liver cells." Cellular Immunol.164. 176-181 (1995)

  • [文献書誌] 長澤秀行等: "ストレス蛋白質と原虫感染防御" 生体の科学, 4 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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