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1995 年度 実績報告書

抗LFA-1抗体による炎症、アレルギー反応の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 07670382
研究種目

一般研究(C)

研究機関東海大学

研究代表者

西村 孝司  東海大学, 医学部, 助教授 (30143001)

研究分担者 垣生 園子  東海大学, 医学部, 教授 (30051618)
キーワードLFA-1 / IgE / 炎症 / アレルギー / 肝障害
研究概要

本年度は抗LFA-1抗体の炎症およびアレルギー反応の対する影響を検討して以下の結果を得ることができた。
(1)T細胞依存的肝障害発症におけるLFA-1分子の役割:マウス尾静脈に10mg/Kgのpropionibacterium acnes (P. acnes)を投与、1週間後に0.3μg/マウスのLPSを静脈内投与して誘導する肝傷害はMφ依存的なものと考えられてきたが筆者らによって始めてT細胞依存的なものであることが証明された。すなわち、本肝傷害はT細胞を欠損したヌードマウスでは発症せず、ヌードマウスに正常マウスT細胞を移入した場合のみ発症した。また、P. acnes投与と同時に抗LFA-1抗体を500μg/マウス2回投与することによって、肝傷害が完全に抑制された。従って、本肝傷害にはT細胞と他の免疫担当細胞、あるいは肝実質細胞とのLFA-1分子を介した細胞間接着が重要と考えられる。
(2)アレルギー発症におけるLFA-1分子の役割:BALB/cマウスにアラムに吸着させたOVAを投与することによって10日後にはIgEの産生が認められる。しかし、OVA投与の際に、抗LFA-1抗体を投与することによって、生体内IgE産生が強く阻害され、しかも、その阻害は8週間もの長期間持続することを明らかにした。このようなマウスにおいては、OVAでの再刺激に対するリンパ球混合培養反応性の低下が認められ、IL-4の産生も低下している証拠も得られた。従って、抗LFA-1の生体内投与によってIL-4を産生するTh2細胞のOVA特異的応答性が低下(免疫寛容)し、生体内でのIgE産生が抑制されたのではないかと考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tanaka, Y.: "A pivotal role of interleukin-12 in Thl-dependent mouse liver injury" Int. Immunol.in press.

  • [文献書誌] Tanaka, Y.: "Prolonged inhibition of an antigen-specific IgE response in vivo by monoclonal antibody against lymphocyte function-associated antigen-1" Eur. J. Immunol.25. 1555-1558 (1995)

  • [文献書誌] Tanaka, Y.: "Establishment of a T cell-dependent nude mouse liver injury model induced by propionibacterium acnes and LPS." J. Immunol. Method. 182. 21-28 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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