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1995 年度 実績報告書

インターロイキン4による免疫グロブリンE発現機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 07670385
研究種目

一般研究(C)

研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

出原 賢治  国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 助手 (00270463)

キーワードインターロイキン4 / 免疫グロブリンE / インターロイキン13 / JAK3 / STAT6 / XSCID / インターロイキン2レセプターガンマ鎖
研究概要

この研究の目的は、IgE遺伝子の発現などのIL-4の生物活性に関与している分子を同定し、これらの分子同士の調節機構を解析することである。この点における今年度に行った研究によって得られた新たな知見はIL-4レセプターのコンポーネントの一つであるIL-2レセプターγ鎖とチロシンキナーゼであるJAK3、転写因子であるSTAT6の関係についてである。具体的に言うと、
1.IL-4によってJAK3、STAT6が活性化されることは他のグループによって確かめられている。また伴性重症複合免疫不全症(XSCID)の患者ではそのIL-2レセプターγ鎖に異常が存在していることが知られている。我々はこのXSCID患者由来のB細胞においてIL-4によるJAK3、STAT6の活性化が起こらないことを示し、IL-4の細胞内情報伝達経路においてIL-2レセプターγ鎖、JAK3、STAT6がカスケードを形成していることを示した。
2.IL-4と同じくIgE遺伝子の発現を誘導するIL-13は、同じXSCID患者由来のB細胞において正常者のB細胞と同様にJAK3を活性化しないがSTAT6を活性化することを示した。このことよりIL-13はIL-2レセプターγ鎖、JAK3を経由しない別の経路を介してSTAT6に到達する経路を活性化することを示した。
3.別のグループによりXSCID患者ではIL-4によりIgEが産生されることが示されている。我々の研究結果はIL-2レセプターγ鎖、JAK3、STAT6という経路がIgE産生にとって必須ではないことを示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kenji Izuhara: "Signal Transduction Pathway of Intorleukin-4 and Lnterleukin-13 in Human B cells Derived from X-Iinked Severe lombined Immunodeficiency Patients" Journal of Biological Chemistry. 271. 619-622 (1996)

  • [文献書誌] 出原 賢治: "IL-4によって誘導される転写因子IL-4 STAT" 臨床免疫. 27. 809-813 (1995)

  • [文献書誌] 出原 賢治: "インターロイキン4のシグナル伝達機構" 医学のあゆみ. 174. 1019-1022 (1995)

  • [文献書誌] 出原 賢治: "IL-4,IL-7受容体を介するシグナル伝達" 細胞工学. 14. 1153-1157 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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