研究概要 |
エネルギー制限(ER)は哺乳動物で老化遅延作用が証明される唯一の方法であるが,そのメカニズムは十分解明されていない。我々はエネルギー制限がTorporを誘発する事から,エネルギー制限による老化遅延作用の一部はTorporによる低体温への適応によるものと考え検討して来た。 1)ERの心機能への影響:ERは心静せ膜電位を低温状態でもよく保持する事が証明された。この静止膜電位の保持はNa‐K‐ATPのseの比活性及びKmによる変化では説明されなかった。 2)ERの肝、脳Catalase,SOD,Lipid Peroxidarionへの影響:ERはすでに我々が報告している如く肝でのCatalase活性の土界を誘発していた。この方肝SODには影響を与えなかった。またLipid peroxidationは抑制されていた。肝で認められた変化は,脳では認められなかった。 3)Flow Cyto metryを用いたFas抗原の評価:末梢血,骨髄でのFas陽性細胞の定量を行ったが者変は認められなかった。 以上より心における低体温への順応現象が認められた。
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