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1997 年度 実績報告書

ATP発光をパラメーターとした生活環境汚染物質の細胞毒性評価

研究課題

研究課題/領域番号 07670419
研究機関大阪府立公衆衛生研究所

研究代表者

山吉 孝雄  大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 主任研究員 (70231678)

研究分担者 久米田 裕子  大阪府立公衆衛生研究所, 食品衛生部, 主任研究員 (10250317)
田中 栄次  大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 主任研究員 (10250292)
キーワードATPLuminescence / 細胞毒性評価 / 生活環境汚染物質 / Luciferin-Luciferase反応
研究概要

平成9年度は、生活環境汚染物質が細胞の代謝系に与える影響をAdenosine Triphosphate(ATP)Luminescenceを指標とし、以下の実験を行い調べた。実験には、ヘルパーT細胞由来の細胞株、MOLT-4細胞を用いた。培養2日目の細胞をPBS洗浄し、10^5cell/mLの細胞液を作成した。この細胞液に毒性は持つが短期試験法では、変異誘発率の低い化合物のモデルとしてPentachlorophenol(PCP)、Phenolを作用させた。PCPは0.05mmol/Lから0.5mmol/Lまで作用させ、また、Phenolは1mmol/Lから10mmol/Lまで作用させ、Cytotoxic concentration fifty(CC _<50>)を求めた。作用後、各濃度段階において細胞内ATPを抽出しLuciferin-Luciferase反応を行いATP発光量を測定し、発光量と細胞数の関係について解析を行った。同時に従来のトリパンブルー色素排出試験法を並行して行った。
その結果、ATP発光測定法から求めたPCPのCC _<50>は、0.11mmol/Lであり、トリパンブルー色素排出試験法で求めたCC _<50>は、0.13mmol/Lであった。また、Phenolについては、各々5.0mmol/L、5.2mmol/Lであった。このことから、ATP発光測定による細胞毒性評価法は、従来のトリパンブルー色素排出試験法より高感度であることが認められた。また、ATP発光測定法で求めたCC _<50>の値でPCPとPhenolの細胞毒性を比較すると、PCPはPhenolの約50倍の細胞毒性があることが明らかになった。以上の結果から、ATP発光を指標にした細胞毒性評価法は、高感度で、しかも迅速に生活汚染物質の細胞への影響を調べることのできる方法であると考えられた。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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