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1995 年度 実績報告書

血清中燐脂質測定によるアトピー性皮膚疾患の予知と予防の試み

研究課題

研究課題/領域番号 07670432
研究種目

一般研究(C)

研究機関長野県看護大学

研究代表者

那須 裕  長野県看護大学, 教授 (50020839)

キーワードアトピー性皮膚疾患 / 燐脂質 / リノレン酸 / 慢性炎症性疾患
研究概要

アトピー性皮膚疾患及び慢性炎症性疾患に共通しているのは免疫機能の異常であり、その誘因として食生活・住生活環境の変化や環境汚染の増大などが関与していることが明らかになっている。必須脂肪酸は生体内で燐脂質として各種免疫調節作用に関与しているとされており、炎症性疾患の発症には、燐脂質の代謝経路が正常か否かが大きく作用していると思われる。そこで血清及び単核球中の燐脂質組成を検査することにより、これら各種炎症作用への罹りやすさを事前に察知し対策を立てることも可能と思われる。
本研究はこのようなスクリーニング検査を可能にするための基礎データを得る為に開始したものである。当該年度は4才〜12才までのアトピー性皮膚炎患者10名、同年代の健常者5名の血清及び単核球を入手し、それぞれの燐脂質測定を行なった。その結果、単核球からのデータは、血液試料の量が不十分であった為、正確なものとはなり得なかった。従って今回は血清サイプルによる結果のみであった。
結果として、(1)リノレン酸(18:2 n-6)については、コントロールに比べ患者群に高い値で見られた。そして患者の治療後にはこの値は低下することが示された。
(2)n-6系列のリノレン酸の代謝物は患者群において有意に低かった。
(3)16:0と18:0は双方共に患者群で有意に高かった。
(4)治療後の患者において20:3と20:4の双方が非常に上昇していた。
今後、燐脂質以外の物質濃度についても検討してゆく予定である。
*発表論文:D.C.E.Nordstrom,V.E.A.Honkanen,Y.Nasu,E.Antila,C.Friman,Y.T.Konttinen:Alpha-linolenic acid in the treatment of rheumatoid arthritis.A double-blind,phacebo-controlled and randomized study:flaxseed vs.safflower seed.

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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