21世紀高齢社会の到来に向けて、保健・医療および福祉サービスのトータル・ネットワーク化は、地域保健医療福祉システム構築における最重要課題の一つである。そこで、本研究においては、地域関係者のシステム化に対する意識実態調査を実施するとともに、リエンジニアリング思想に基づいて、望ましい地域保健医療福祉システム構築のための理念・課題および推進方策について考察ならびに提言を行った。 また同時に、地域保健医療福祉システム構築における情報システム導入の目的・役割および方法について検討を行った。この結果、今後、保健・医療および福祉分野において総合情報化を効果的かつ効率的に推進していくためには、地域関係者における意識改革・情報リテラシーの向上、連携体制づくり、情報化目的の明確化、地域関係者間における信頼関係の確立、情報の共有化、標準化促進、セキュリテ-対策、費用対効果、使いやすさ、等に関する総合的な検討と対策が必要であることが分かった。なお、これらの研究成果については、日本医療情報学会、日本病院管理学会等において論文発表した。 なお、本研究により得られた成果をもとに、現在A県において保健・医療・福祉の総合連携支援情報システムの開発とそのモデル実験を進めているところである。
|