研究概要 |
平成8年度には6年度および7年度にK町における実態調査に受診した202名の血液よりDNAを抽出し、アポE遺伝子をPCRで増幅後、塩基配列を決定し、アポEのハプロタイプを分類した。 ApoE2/2 2/3 3/3 2/4 3/4 4/4の頻度は痴呆を認めない群173名では1.7%, 2.9%, 91.3%, 0%,4.1%, 0%、アルツハイマー型老年期痴呆(SDAT)群28名では0%, 0%, 96.4%, 0%, 3.6%, 0%であった。ApoE4対立遺伝子の出現頻度は痴呆を認めない群で2%、SDAT群で0.3%であった。昨年度の表現型の解析によればApoE2/2 2/3 3/3 2/4 3/4 4/4の頻度は痴呆を認めない群134名で1.5%, 5.2%, 70.1%, 0.7%, 21.6%, 0.7%、アルツハイマー型老年期痴呆(SDAT)群11名では0%, 0%, 63.6%, 9.1%, 27.3%, 0%であり、apoE4対立遺伝子の出現頻度は痴呆を認めない群で11.9%、SDAT群で18.2%であった。解析数が増えただけでなく、表現型と遺伝子型が51例で不一致であったことが頻度に影響しており、次年度不一致の原因について検討する予定である。
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