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1995 年度 実績報告書

環境中シガレット煙がトランジェニックマウスの発がんに及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 07670473
研究種目

一般研究(C)

研究機関東海大学医療技術短期大学

研究代表者

松木 秀明  東海大学医療技術短期大学, 公衆衛生学, 教授 (90096264)

研究分担者 木村 穣  東海大学医学部, 分子生命科学, 教授 (10146706)
キーワードシガレット煙 / トランスジェックマウス / 曝露実験 / 発ガン / 体細胞変化 / 感受性
研究概要

1.目的;シガレット煙中には、ベンツピレンを初めとして多くの芳香族化合物やニトロソ化合物などの発ガン性物質の存在が報告されているが、マウスへのシガレット煙曝露実験報告のほとんどは陰性である。本実験では、感受性が高いと考えられるヒト正常型c‐Ha‐ras遺伝子導入transgenic mouseを作製し、シガレット煙曝露実験を行った。
2.方法;マウスの飼育装置は日本クレア製環境自動制御飼育装置(EBAC‐S)の改良型を用い42匹のマウスを飼育した。その内訳はトランスジェニックマウス19匹、非トランスジェニックマウス23匹である。シガレット煙の曝露装置はドイツ、Borgwaldt社製、HambergIIIを用いた。曝露条件はシガレット1puff 3.5ml,シガレット煙の主流煙を通常空気で10倍に希釈し、1本当たり点火点より3cmまで吸煙させた。曝露頻度は週3回、1回20本のマイルドセブンを曝露した。なお、週1回マウスの体重を計測した。
3.結果;シガレット煙曝露を開始後、週1回、マウスの体重測定を行ったが、transgenic mouse、non‐transgenic mouse共に、曝露群と非曝露群間に差は認められなかった。シガレット煙曝露開始9カ月後、transgenic mouse自身の寿命による死亡件数が増加してきたので、解剖を行った。その結果、本実験の目的であるtransgenic mouseで曝露群からは、脾臓、卵巣に血管肉腫が認められたが、肺はタバコタールによって変色しているのみであった。さらに摘出した肺由来の組織切片からシガレット煙曝露の影響を検討するために固定肺を切り出した後パラフィン包埋し、切片を作製しヘマトキシリン・エオジン染色を行った。気管支においては、上皮細胞の不整配列、重層、肥厚像が認められ、また肺胞についても肥厚が認められた。しかし、悪性腫瘍は発生していなかった。今後継続して、研究を行う予定である。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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