研究課題/領域番号 |
07670503
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
原 正昭 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (50129160)
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研究分担者 |
村井 達哉 慶応義塾大学, 医学部, 助教授 (80129692)
渡辺 博司 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80051233)
齋藤 一之 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (10215535)
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キーワード | SIDS / HLA / DNAタイピング / HLA DQα / HLA DQβ / HLA DRB |
研究概要 |
乳幼児突然死症候群(SIDS)については、各方面からの多くの研究がなされているが、その本態や病因について不明な点が少なくない。HLA抗原と各種疾患との相関については多くの報告がみられるが、未だSIDSとHLA抗原の疾患関連性について調査した報告は見当たらない。そこで、平成7年度より平成8年度にかけて、SIDS症例の解剖時に採取した死体血液を用いて、HLADQαおよびDQB1のDNAタイピングを実施し、HLA-DQ抗原型の同定を行い、SIDSとHLA抗原との疾患関連性を検討した。 1.SIDS症例の解剖時に採取した血液からDNA抽出を行い、HLADQα、DQB1遺伝子型のDNAタイピングを実施したところ、すべての症例についてタイピングが可能であった。 2.HLADQα型結果では、DQα1.3-3型が33.3%、DQα1.2-3型が28.5%と多く認められ、とくにDQα1.2は日本人データと比べて高い傾向がみられた。 3.HLADQB1結果は、とくに多い遺伝子型タイプは認められなかったが、DQB1*0602が日本人データと比べて高い傾向がみられた。 4.HLA-DQ抗原の同定結果は、21例中20例がDQ1型と同定された。DQ1型について日本人データと比較したところ、正常対照者が67%であるのに対し、SIDSでは95%を示し、有意差が認められた。 今後、SIDSの症例を増やし、年齢・性・出身地などが相同な正常対照者を調査するともに、他のHLAローカスについても検討し、さらに明確にしたい。
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