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1995 年度 実績報告書

肝臓機能(生理および病態)に対する中枢性神経ペプチドの作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07670554
研究種目

一般研究(C)

研究機関旭川医科大学

研究代表者

米田 政志  旭川医科大学, 医学部, 助手 (30261407)

キーワード神経ペプチド / 肝生理機能 / 肝再生 / 肝血流 / 神経伝達物質
研究概要

1,ウレタン麻酔下でラットの脳槽内にThyrotropin-releasing-hormone (TRH)を投与したところ投与後15分をピークとして1-100ngの範囲で水素ガスクリアランス法で測定した肝微小血流が用量依存性に増加することを見いだした。更に本作用の末梢における機序を追求したところ、迷走神経肝臓枝切断術、アトロピン、インドメタシン、L-NAMEの前投与により中枢性TRHの肝血流増加作用は消失したが、脊髄切断術は何の影響も及ぼさなかった。以上のことより中枢性TRHが迷走神経系を刺激し、ムスカリン受容体、プロスタグランジン合成系およびNitric Oxideを介して肝血流量増加作用を有することが明らかとなった。今後、中枢性TRHの肝血流増加作用に対する脳の特異的神経核を選択的Microinjection法にて明らかにしていく予定である。
2,意識下ラットの脳槽内にThyrotropin-releasing-hormone (TRH)を投与したところ投与後24時間をピークとして0.5-10ngの範囲で肝DNA分画に取り込まれるThymidine量で評価した肝増殖機能が用量依存性に亢進することを見いだした。更に本作用の末梢における機序を追求したところ、迷走神経肝臓枝切断術、アトロピン、インドメタシン前投与により中枢性TRHの肝血流増加作用は消失したが、脊髄切断術およびL-NAMEの前投与は何の影響も及ぼさなかった。以上のことより中枢性TRHが迷走神経系を刺激し、ムスカリン受容体、プロスタグランジン合成系を介して肝細胞増殖刺激作用を有することが明らかとなった。今後は、本作用の中枢内での特定の脳神経核を究明するために迷走神経背側運動核及び視床下部の各神経核に対してMicroinjection studyを行う予定である。
3,上記計画の他に、急性肝障害における中枢性ペプチドの作用および肝内の各種メディエーター合成分泌に対する中枢性ペプチドの影響を検討していく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Masashi Yoneda: "Liver Innervation" Takashi Shimazu,John Libbey & Company Ltd., (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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