研究概要 |
(1)HCV由来リコンビナントRNAポリメラーゼの発現 C型肝炎ウイルスの遺伝子マップ上のNS5領域(RNAポリメラーゼ)に相当する遺伝子領域を抽出し,クローニングを行った。大腸菌および酵母を用い,リコンビナント蛋白として発現を試みたが,RNAポリメラーゼ活性は認められなかった。この原因については現在解明中であり,判明次第,実験系の修正を行い,平成8年度にRNAポリメラーゼを用いたインビトロRNA合成系を樹立する予定である。 (2)HCV遺伝子を用いたインビトロトランスレーション法による蛋白合成系の樹立 HCV遺伝子の5'非翻訳領域,コアおよびエンベロープの一部を含む領域に相当する遺伝子を用い,インビトロトランスレーション法による蛋白発現を試みた。その結果,目的とするコアおよびエンベロープの一部と考えられているサイズの蛋白発現が得られた。現在,発現された蛋白の同定確認を行っている。本結果を基に平成8年度にHCV・DNAアンチセンスを用いたインビトロにおける蛋白合成の抑制系を樹立する予定である。
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