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1996 年度 実績報告書

抗胃ムチン単クローン抗体を利用した胃粘液分泌刺激とその応答に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07670612
研究機関北里大学

研究代表者

石原 和彦  北里大学, 医学部, 教授 (10104530)

キーワード抗ムチン抗体 / モノクローナル抗体 / 胃ムチン / 胃粘液分泌 / 糖鐘抗原
研究概要

ラット胃粘液の主成分であるムチンは粘膜上皮に存在する複数種の細胞によって合成分泌されるが、産生されるムチンは細胞種ごとに化学的性質ばかりでなく、それらの合成分泌の制御機構も異なると考えられている。胃粘膜の生理や病態に深く関与しているムチンの代謝制御機構を明らかにするためには、これらの性質の異なったムチンを識別し、定量できる方法が必要である。このような観点に立って特定のムチンを認識するモノクローナル抗体の開発とその応用の可能性を検討し、以下のような結果を得た。
1)ラット胃ムチンを免疫原として得られた抗体(RGMシリーズ抗体)のエピトープに関する検討を続けた。胃表層細胞由来のムチンに対する抗体であるRGM11,21およびRGM24のエピトープ検索の結果、染色領域は類似しているが11,21はムチン由来のオリゴ糖と反応するが、24はムチンを分解すると反応性が失われた。RGM11,21のエピトープ構造の解析は現在継続中である。
2)新たに、ヒト大腸ムチンを免疫原としたモノクローナル抗体(HCMシリーズ抗体)を14種類確立し、その性状について調べた。これらのうち8種類は抗原ムチンをシアリダーゼ処理するすると反応性が無くなることからシアル酸をエピトープの一部に含むことがわかった。またこれらの中にはヒト胃粘膜腸上皮化生部に特異的に反応するものもみられた。
3)サンドイッチELISA法を用いたムチン測定法開発を試み、同一ラット胃粘膜試料中に含まれる、HIK1083と反応する粘膜深部ムチンと、RGM11と反応する表層部ムチンを個別に測定する方法をほぼ確立した。現在、実験潰瘍作成胃より得られた各種ムチン標品にこの方法を適用し、妥当性を検討している段階にある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Ichikawa,T: "Stimulation of mucin biosynthesis in rat guotric mucosa by FRG-8813 and its structural analogs" European Journal of Pharmacology. 297. 87-92 (1996)

  • [文献書誌] Goso,Y: "Effects of traditional herbal medicine on gastric mucin against ethanul-in dnced gastric inyury in rats" Comparative Biochemistry and Physiology. 113C. 17-21 (1996)

  • [文献書誌] Ishihara,K: "Peripheral α-linked n-acetylglucosamine on the curbohydrate moiety of mucin derived from mammalian gastric gland mucous cells : epitcpe cheracterized by a…" Biochemical Journal. 318. 409-416 (1996)

  • [文献書誌] Ishihara,K.: "Establishmont of monoclonal autibodiys against earbolydrate moiety of gastric mucis distributed in the different sites and layers of rat gastric mucosa" Glycoconjugate Journal. 13. 857-864 (1996)

  • [文献書誌] Sakai,T.: "Recovery of mucin content in surface layer of rat gaotric mucosa after HCl-aspirin-induced mucosal damage" Journal of Gastroeuterology. 32(in press). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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