研究課題/領域番号 |
07670617
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
斉藤 利彦 東京医科大学, 医学部, 教授 (80074582)
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研究分担者 |
田口 夕美子 東京医科大学, 医学部, 助手 (90246257)
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キーワード | 癌遺伝子 / 大腸癌 / 糞便 / ras遺伝子 / 遺伝子診断 / MASA / mutant allele specific amplification |
研究概要 |
大腸腫瘍患者の糞便と腫瘍組織からMutant-Allele-Specific Amplification (MASA)を用いてK-ras遺伝子点突然変異を解析した。[対象]腫瘍径10mm以上の大腸腺腫患者10例(男性8例、女性2例、平均年齢62.7歳)大腸癌患者40例(男性22例、女性18例、平均年齢62.2歳)、正常対象者10例(男性5例、女性5例、平均年齢51歳) [方法]1)糞便からのDNAの調整:-80℃で凍結保存した大腸癌患者の糞便50mgをSDS、proteinase K処理後、phenol/chroloformで抽出し、界面活性剤CTABにて処理、DNAを抽出した。2)腫瘍組織からのDNAの調整:切除標本のホルマリン固定パラフィン包埋ブロックから病変部の10μm切片を作製し、phenol/chroloform法にてDNAを抽出した。3)PCR: polymerase-chain reaction (PCR)法を用いて、K-ras遺伝子codon 12におけるpoint-mutationの有無をMutant-Allele-Specific Amplification (MASA)法にて確認した。まず、codon 12を中ほどにした遺伝子断片を増幅することを目的として作成したprimerを用いPCRを行い、次にcodon 12にpoint-mutationが存在する際にアニールする様作成したprimerを用いてPCRを行い、エチジウムブロマイドを含む3%アガロースゲルで電気泳動し、増幅された切片のbandを観察した。 [成績]大腸癌患者の25%(10/40)、大腸腺腫の30%(3/10)で糞便中に変異が検出された。腫瘍組織に変異を認めた症例における糞便中変異検出率は、大腸癌で71.4%(10/14)、大腸腺腫で100%(3/3)であった。検出率を占拠部位、腫瘍径別にみると、有意差は認めないが遠位大腸の癌、小さな癌で低かった。[結語]糞便中における癌関連遺伝子異常の解析は大腸癌診断の一検査法となる可能性が示唆された。
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