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1995 年度 実績報告書

剥離刺激に伴う気管支上皮細胞のサイトカイン遺伝子、発現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07670654
研究種目

一般研究(C)

研究機関山形大学

研究代表者

中村 秀範  山形大学, 医学部, 講師 (30240675)

研究分担者 加藤 修一  山形大学, 医学部, 助手 (90260463)
キーワードインターロイキン8 / 気管支上皮細胞 / タキン-ル / 微小管 / 細胞骨格
研究概要

気管支上皮細胞の剥離・変形刺激によるIL-8遺伝子発現
気管支上皮細胞は、トリプシン、好中球エラスターゼなどの蛋白分解酵素、eosinphil cationic protein、EDTAやEGTAなどの金属キレート剤などの薬理的剥離刺激およびcell scraperによる機械的な細胞剥離などによりIL-8遺伝子を発現した。対照遺伝子としてGAPDH遺伝子の発現は一定であった。
細胞骨格を修飾する薬剤の影響
1)microtubleの重合促進剤であるtaxolは、上記したすべての変形・剥離刺激によるIL-8遺伝子発現を抑制した。重合阻害剤であるcolchicin、vinblastinは、単独で培養気管支上皮細胞にIL-8遺伝子の発現を誘導した。
2)actin filamentの脱重合を促進させるcytochalasin Bや逆に重合を促進させるphaloidineは気管支上皮細胞のIL-8遺伝子発現に影響を及ぼさなかった。
3)各刺激培養上清中のIL-8蛋白濃度はほぼ遺伝子発現レベルと一致していた。
我々は上述の研究成果より、気管支上皮細胞が様々な剥離・変形刺激によってIL-8,遺伝子発現する事実をほぼ立証したと考えている。興味深いことにmicrotubleの重合促進剤であるtaxolが本研究に用いたすべての剥離・変形刺激によって誘導されるIL-8遺伝子発現を阻害したこと、また重合阻害剤であるcolchicin、vinblastinが単独で培養気管支上皮細胞にIL-8遺伝子を発現させたこと、さらにactin filamentの脱重合促進剤であるcytochalasin BはIL-8遺伝子発現に影響を及ぼさなかったことなどから、気管支上皮細胞の変形・剥離刺激による遺伝子発現にはmicrotubleが強く関与していることが示唆される。剥離・変形刺激がもたらすIL-8蛋白の生産は、その遺伝子発現に比して軽度でありposttranscriptionalレベルでの調節機序が示唆される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shibata.Y,Nakamura H et al.: "Cellular detachment and deformation induce interleukin-8 qene expression in human bronchal epithelial cells" The Journal of Immunology. 156. 772-777 (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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