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1995 年度 実績報告書

細胞死の情報伝達機構の解明-キナーゼカスケードの果たす役割

研究課題

研究課題/領域番号 07670706
研究種目

一般研究(C)

研究機関福井医科大学

研究代表者

武藤 多津郎  福井医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (60190857)

研究分担者 浜口 道成  名古屋大学, 医学部, 教授 (90135351)
栗山 勝  福井医科大学, 医学部, 教授 (80107870)
キーワードアポトーシス / TrK / Ras / イソプレニレーション / チロシンキナーゼ
研究概要

本年度は、ニューロン系細胞と非ニューロン系細胞の筋芽細胞を用いてそれらの細胞死に於ける情報伝達機構の解明について研究し次の知見を得た。
1)ラット褐色細胞腫由来のPC12 cell及びNB-1 neuroblastoma cellでは神経毒である1-methy-4-phenyl pyridinum(MPP^+)がこれらニューロン系の細胞にapoptosisを惹起させ細胞死に至らしめること。また、この細胞死はapoptosisによると考えられた。
2)この際、これら細胞に発現するTrK受容体が活性化され細胞内チロシン燐酸化反応が見られた。この燐酸化反応はMPP^+処理後非常に早期に出現しNGFで知られている如く細胞をapoptosisからrescueしようとするニューロンの防御反応と考えられた。
3)これに対し、筋芽細胞の系でRasの機能をブロックしてやると(Rasのイソプレニレーションの抑制)細胞はapoptosisにより細胞死を来たした。その際、先と同様に細胞内チロシン燐酸化反応が惹起された。さらに、チロシンキナーゼの前処理をした細胞ではその細胞死が抑制された。したがって、この系に於けるチロシン燐酸化反応はApoptosisのシグナル伝達に直接関与していると考えられた。
以上の検討から、細胞死特にapoptosisのシグナル伝達にチロシン燐酸化反応が本質役割を担っていることが判明した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Mutoh et al: "Ganglioside GHi binds to the TrK protein and regulates receptor function" Proc.Natl Acad Sci,USA. 92. 5087-5091 (1995)

  • [文献書誌] 武藤多津郎,栗山勝: "リソゾーム病-マススクリーニング法" 日本臨床. 53. (1995)

  • [文献書誌] 武藤多津郎,栗山勝: "リソゾーム病-マススクリーニング法" 日本臨床. 53. (1995)53-57

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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