研究課題/領域番号 |
07670792
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
畑 知二 九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (90198739)
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研究分担者 |
田中 彰子 九州大学, 生体防御医学研究所, 医員
菅野 公浩 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (20206395)
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キーワード | 心筋梗塞 / 梗塞後心筋再構築 / レニン-アンジオテンシン系 / アンジオテンシン変換酵素 / アンジオテンシン受容体 / 遺伝子発現 |
研究概要 |
雄性Wistarラットの左冠動脈を結紮することで心筋梗塞を作成し、梗塞作成後4、8、12週目に血行動態を測定後、摘出した左室心筋の非梗塞域より、心筋アンジオテンシン変換酵素(ACE)活性をCushmanらの方法で、アンジオテンシン・タイプ1(AT1)受容体結合能を^<125>[Sar^1, lle^8]Angiotensin llを用いて測定した。また、各々の遺伝子発現を逆転写酵素(RT)-PCR法で検討した。同時に、ACE阻害剤(Enalapril : 10mg/kg/day)またはAT1受容体拮抗剤(E-4177 : 10mg/kg/day)の投与を行ない、梗塞後の心筋再構築に及ぼす影響を血行動態的かつ分子生物学的に比較検討した。結果は以下の通りであった。右心室では梗塞後4、8、12週で、左心室残存心筋では8、12週で有意の肥大を認めた。梗塞を作成しなかったラットの心筋に比べ、心筋梗塞後の残存心筋のACE活性およびAT1受容体数は有意に増加しており、ACEとAT1受容体の遺伝子発現も明らかに亢進していた。Enalapril投与ではACE活性とその遺伝子発現の低下を、E-4177投与ではAT1受容体数の低下とACEおよびAT1受容体の遺伝子発現の低下を認めた。この時、両者の投与で左心室拡張末期圧は低下したが梗塞サイズは非投与に比し有意な差を認めなかった。以上より、心筋梗塞後の残存心筋は肥大を認め、これには心筋のレニン-アンジオテンシン系が深く関与していることが示唆され、更に、ACE阻害剤またはAT1受容体拮抗剤の投与で肥大が抑制され、血行動態および分子生物学的にも改善を認めたため、このことが更に強く示唆された。これらの結果の一部は第59回日本循環器学会総会(1995年名古屋)および国際心臓研究学会世界大会(1995年プラハ)で発表した。J. Mol. Cell. Cardiol.に投稿し現在印刷中である。
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