研究課題/領域番号 |
07670818
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
出口 寛文 大阪医科大学, 医学部, 講師 (90131341)
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研究分担者 |
浮村 聡 大阪医科大学, 医学部, 助手 (50257862)
北浦 泰 大阪医科大学, 医学部, 講師 (50084950)
河村 慧四郎 大阪医科大学, 医学部, 教授 (00026832)
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キーワード | コウサッキーウイルス / 心筋炎 / 拡張型心筋症 / in situ hybridization / 電子顕微鏡 / PCR / SSCP / オリゴヌクレオチドプローブ |
研究概要 |
(1)拡張型心筋症とウイルス性心筋炎患者の研究。PCRで生検心筋内のエンテロウイルスゲノムを検索した。RT-PCRの産物にsingle-strand conformation polymorphism(SSCP)analysisを行いウイルスのgenotypeを検索する方法を考案した。この方法でCoxsackieA、B、echo、polio virusなどのエンテロウイルスのgenotypeの検索を行った。拡張型心筋症、心筋炎患者の生検心筋で各々19%、18%にウイルスゲノムが陽性であった。 (2)ハムスターまたはマウスの心筋炎動物モデルを用いた研究。(a)PCRによる検索:急性期の心筋ではウイルスゲノムが全例陽性を示した。(b)光顕、電顕的in situ hybridization: Coxsackie virus cDNA(翻訳領域)を用いた検索では、ウイルスRNAは心筋細胞のポリソームやrERに出現し、細管腔様構造を経由して形質膜上に発現する。また、リンパ球と近接する心筋細胞では接触部近傍の心筋細胞にウイルスRNAが認められた。非構造蛋白領域(508-557bp)のオリゴヌクレオチドプローブによる検索では(+)鎖ウイルスRNAはcDNAと同様の部位に発現する。また、(-)鎖RNAについても検討を行ったが、(+)鎖と同じ部位に認められ、心筋細胞の小器管でウイルスが合成されていることを証明した。(c)免疫電顕的検索:抗Coxsackie Bvirus抗体による蛋白レベルの検索でウイルス抗原は細管腔様構造を経由し間質腔に排出されるのが観察され、これはウイルスゲノムの検索と同様であった。
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