研究課題/領域番号 |
07670867
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
小田 慈 岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (50160875)
|
研究分担者 |
山田 雅夫 岡山大学, 医学部, 教授 (40166731)
田中 弘之 岡山大学, 医学部, 講師 (80231413)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
キーワード | 免疫器官 / 消化管上皮細胞 / ケモカイン / IL8 / Ussing Chamber / 肥満細胞 |
研究概要 |
背景及び目的:免疫器官としての消化管の役割を解明する目的で、平成7、8年度には消化管上皮細胞に細菌、ウイルスを感染させる系を用いて、(1)上皮細胞におけるケモカインファミリーのmRNAの有無、(2)これらのmRNAから蛋白レベルとしてのケモカインが合成されるのか否か、(3)さらにこれらのケモカインが蛋白レベルで機能を有するのか、について検討した。この結果、細菌あるいはウイルス感染により消化管上皮細胞の産生するケモカインのパターンには差が認められ、このことが様々な感染刺激に対する局所の炎症細胞の動員と炎症反応の差をもたらす要因の一つと考えられた。更に、細胞培養上清中から得られたIL-8を濃縮し、好中球を加え、短期培養を行った後、FACSを用いて好中球細胞表面のCD11b/18、Leu8(L-selectim)の発現の変化を検討したところ、CD11b/18の発現は増加し、L-selectimの発現は低下した。この増加及び低下は抗IL-8抗体で処理することにより部分的に抑制されたことから、培養上清中のIL-8蛋白は好中球活性化機能を有しているが、この活性化機能はIL-8単独ではなく、他のサイトカインの関与もあることが示唆された。 以上のことをふまえて、平成9年度はUssing chamberを用いて、各種ケモカイン、培養上清がT84and/or18CO(ヒト消化管線維芽細胞)and/or好中球co culture systemに及ぼす影響を電気生理学的に解析した。また、好中球にかわり肥満細胞の及ぼす影響についても検討を加えるために、肥満細胞株の作製も試みた。 方法及び結果:消化管上皮細胞に線維芽細胞をco cultureすることにより、ケモカイン刺激に対する膜脱分極は亢進し、好中球を加えることにより更に亢進した。また臍帯血から採取した単核球にIL-6、stem cell factor、プロスタグランディンE2を添加する培養系により、肥満細胞株が樹立された。この細胞を用いてさらにco culture systemを検討する予定である。
|